内容説明
フツ国国王、トレミー大博士の病状が回復。世界中の人々が愁眉を開いたというニュースの後、テレビは北海道・東北地方を襲った地震をマグニチュード7と告げた。突然の地震と大雪で、北国のホテルニューグランド宮後は一人の客もいなかった。追い打ちをかけるように殺人事件が発生、直後に犯人とおぼしき男が二人飛び込んできたが、追いつめた時、人魂が二つ飛んで二人はかき消えてしまった。亜愛一郎最後の事件簿、そして逃亡。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
そのじつ
8
シリーズ最終巻。やや小粒感があったが「歯痛の思い出」「赤の讃歌」は好きな作品。そしてグランドフィナーレに大満足でした。亜愛一郎のへっぴり腰も見納めかと思うと寂しい。あの特殊な起き上がり方、実写で見てみたい。しかし実写化するとなると今巻の「赤島砂上」なんか亜の股間にずっとボカシが入っているんだよね…笑える…。しかもよりにもよってダンディ草藤先生まで。亜のイメージは若き日の岡田真澄か佐田啓ニ。三角の顔の老女は山岡久乃っぽい顔面が浮かんでた。泡坂作品また読みます。2024/06/11
BIN
7
亜愛一郎シリーズ3作目。ついに三角形の顔した老婦人の正体が明らかに。。。亜に井伊に上岡菊けこ(彦の間違い)と名前遊びがうまいね。亜が白目を向いたら来たか!と早く謎をとけ!と思ってしまうくらいなスマートな推理。ただ動機面は全く語られないのが玉に瑕。ラストの展開は予想もつかなかったな。2018/07/13
Jimmy
2
亜シリーズ最終巻、転倒よりもマンネリを防ぐ設定の工夫がそれぞれに仕込んであったようで、普通に楽しめる短編集でしたが、どうも狼狽のひっくり返された感はやはり薄かったように思えます。次からは長編をはさんで曾我佳城シリーズとなりこちらも楽しみです。2025/03/21
紅独歩
1
追悼:泡坂妻夫その二。デビュー作「DL2号機事件」で颯爽(?)と登場した名探偵:亜愛一郎は、泡坂妻夫が生みだしたもっとも愛すべきキャラクターだろう。コメディタッチで進んでいく物語は、ともすれば推理モノである事を忘れさせるほど軽快だが、亜が白目をむいた瞬間に世界が引っくり返る。著者おとくいの言葉遊びもふんだんに盛り込まれていて、笑うより先に感心してしまう。2009/02/07
放言者
0
この時代にこのラストはすごい…2008/09/23




