内容説明
多くの人が古代エジプト美術にもつ印象は、個性がなく、どこの遺跡を訪ねても同じようであるということのようです。そのために、クレオパトラの時代とピラミッドの時代の間には二千数百年ものへだたりがあるということさえ感じさせないものがあります。本書では、この特異な美術様式に着目し、長年、様式が守られたわけやそのための技法、不変にみえるなかでの変化、神秘的なシンボリックな表現などを平易に解説。古代エジプト美術の楽しみを深めるために、見どころ、目の付けどころを多くの図版で紹介。
目次
第1部 歴史と美術(ナカーダ文化の土器の装飾;パレット(化粧板)の装飾
こん棒頭
Intermission(王名と王権) ほか)
第2部 本質と技術(壁画―浮彫りと絵画;構図の決め方;絵師;彫り師 ほか)