Νυ´ξ叢書<br> 欲望の主体 - ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル

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Νυ´ξ叢書
欲望の主体 - ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル

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  • サイズ 46判/ページ数 489p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784909237385
  • NDC分類 134.4
  • Cコード C0010

出版社内容情報

ジュディス・バトラーについては、すでに多くの著作の訳書があり、日本でも受容が進んでいる。しかし、彼女の思想的出発点となったヘーゲル研究については十分な理解が進んでいるとは言えない。バトラーのフェミニズム、クィア理論、さらには政治的主張を理解する上でも、その基礎となっている彼女のヘーゲル理解、そしてそれに基づくフランス二〇世紀哲学についての理解を示した本著の邦訳刊行は、日本における哲学、フェミニズム、政治思想における議論に大きく貢献することになるだろう。

「現代思想の源流としてのヘーゲルを別の仕方で読むこと。それは、全体化へと向かう単一の主体をずらし、変容を生み出す思想を可能にした。哲学のみならずさまざまな社会運動にも影響を与えつづけるバトラーの原点。」(松本卓也 京都大学准教授)

目次
日本語版への序文
ペーパーバック版への序文
序文

序章

第一章 ヘーゲル『精神現象学』における欲望、修辞、承認
 欲望の存在論
 身体をめぐる逆説―主人と奴隷

第二章 歴史的欲望―フランスにおけるヘーゲル受容
 コジェーヴ―欲望と歴史的行為体
 イポリット―欲望、消失、絶対者
 ヘーゲルからサルトルへ

第三章 サルトル―存在の想像的探求
 像、感情、欲望
 前反省的選択という戦略―『存在と無』における実存的欲望
 トラブルと願望―『存在と無』における性的欲望の円環
 『聖ジュネ』と『家の馬鹿息子』における欲望と承認

第四章 欲望の生死を賭けた闘争―ヘーゲルとフランス現代思想
 疑わしき父系―デリダとフーコーにおける(ポスト)ヘーゲル的主題
 ラカン―欲望の不透明さ
 ドゥルーズ―奴隷道徳から生産的欲望へ
 フーコー―錨を上げた弁証法
 ヘーゲルの「克服」についての最後の反省

解説
あとがき
参考文献一覧
索引

著者プロフィール
ジュディス・バトラー (著/文)
カリフォルニア大学バークレー校教授。主な著書に『ジェンダー・トラブル:フェミニズムとアイデンティティの攪乱』、『アンティゴネーの主張:問い直される親族関係』(以上、竹村和子訳、青土社)、『権力の心的な生:主体化=服従化に関する諸理論』、『自分自身を説明すること:倫理的暴力の批判』(以上、佐藤嘉幸・清水知子訳、月曜社)、『生のあやうさ:哀悼と暴力の政治学』(本橋哲也訳、以文社)、『戦争の枠組み:生はいつ嘆きうるものであるのか』(清水晶子訳、筑摩書房)、『触発する言葉:言語・権力・行為体』(竹村和子訳、岩波書店)、『偶発性・ヘゲモニー・普遍性:新しい対抗政治への対話』(エルネスト・ラクラウ、スラヴォイ・ジジェクとの共著、竹村和子・村山敏勝訳、青土社)、『国歌を歌うのは誰か?:グローバル・ステイトにおける言語・政治・帰属』(ガヤトリ・スピヴァクとの共著、岩波書店)。

大河内 泰樹 (オオコウチ タイジュ) (翻訳)
一橋大学大学院社会学研究科教授。一九七三年生まれ。専門は哲学、ドイツ観念論、批判理論。著書に、Ontologie und Reflexionsbestimmungen. Zur Genealogie der Wesenslogik Hegels, Würzburg, 2008.共著に、Logik und Realität. Wie systematisch ist Hegels System? München, 2012、『マルクスの構想力:疎外論の射程』(社会評論社、二〇一二年)など。

岡崎 佑香 (オカザキ ユカ) (翻訳)
ヴッパタール大学博士課程。一九八二年生まれ。共著に『ヘーゲルと現代社会』(晃洋書房、二〇一八年)。

岡崎 龍 (オカザキ リュウ) (翻訳)
フンボルト大学ベルリン博士課程。一九八七年生まれ。共著に『ヘーゲルと現代社会』(晃洋書房、二〇一八年)。

野尻 英一 (ノジリ エイイチ) (翻訳)
大阪大学人間科学研究科准教授。一九七〇年生まれ。専門は哲学、社会理論、精神分析、表象文化論。主著に『意識と生命:ヘーゲル『精神現象学』における有機体と「地」のエレメントをめぐる考察』(社会評論社、二〇一〇年)、共著に『哲学の戦場』(行人社、二〇一八年)等。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鏡裕之

2
2年ぶりに読み直しても、やはりサド・マゾの議論は頓珍漢。SMプレイの内実をまったく知らず、ただ、マゾッホの作品とサドの作品だけを読んで論じている感じ。女とろくに口を利いたことがなく、ほとんど女と没交渉の男が女について論じているような感じになっている(著者は男ではなく、女性でレズビアンらしいけど)。頼むから哲学者はサド・マゾを論じるな。2021/06/28

鏡裕之

2
ヘーゲルの『精神現象学』やサルトルの『存在と無』、ラカンやドゥルーズ、デリダの著作を読んでいる人間からすると、ヘーゲルの欲望をめぐる議論は非常に興味深かった。ただ、関係詞節が「~ところの」と、まるで50年前の翻訳のようになっていたところは、正直残念すぎる、というより不愉快だった。この2010年代において、なんでこんな古くさい訳し方を選択したのか。訳者を見ると、皆1970年以降の生まれで、新しい和訳の洗礼を浴びてきている方のはずなのに、わざわざ1950年代以前の訳し方にしてあるのは、時代錯誤で意味不明。2019/07/22

しお

1
本書では主として「自己意識」章における欲望論をめぐる二つの「反映」を再検討する。1.コジェーヴとイポリットの論争、およびこれを補助線としてサルトル。2.欲望を法との関係に位置付けた三者(ラカン、ドゥルーズ、フーコー)。批判の多くが「自己意識」章に注力するがゆえにヘーゲルの根本的超克に失敗していると言われるが、批判が悉くヘーゲルに取り込まれているとはバトラーは決して断じず、前者では主体、後者では欲望の歴史性がそれぞれ明るみになることを指摘する。「身体」への重視を強調する巻末部は以後のバトラーの立場を示唆する2020/11/11

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