内容説明
女性に親和的なヘルスケア・システムは可能なのか?女性身体とテクノロジーに張り巡らされたポリティクスを明らかにすることで、その端緒を開く。
目次
第1部 中絶をめぐるテクノロジー(1970年代における人工妊娠中絶の実態と批判―女性活動家たちによる問題の定位とその含意;妊娠中絶を希望する女性の心理とケアの状況;産まない身体の臨床現場―産むケアと産まないケアに関わる看護者の葛藤と困惑;性暴力で妊娠した被害女性像―映画描写から;「対話モデル」にもとづく妊娠中絶規制とオランダ妊娠中絶法;人工妊娠中絶の現状―フランスからの幾つかの考察)
第2部 不妊をめぐるテクノロジー(「不妊」から降りる/降りない/降りられない女たち;“偶然生まれる権利”から考える;仕立てられた女性身体―メディアに表れた代理母と依頼者;フランスにおける「生殖への医学的補助」に関する規制の現状と課題;代理出産をめぐるインドの言説―インドで代理出産を依頼した日本人とドイツ人の事例をめぐって;インドの商業的代理出産と生殖ツーリズム)
著者等紹介
日比野由利[ヒビノユリ]
金沢大学医薬保健研究域医学系環境生態医学・公衆衛生学助教。専門領域:社会学、公衆衛生学
柳原良江[ヤナギハラヨシエ]
東京大学人文社会系研究科附属死生学・応用倫理センター特任研究員。専門領域:社会学、生命倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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