出版社内容情報
医療の発展に伴い、夭逝した胎児という新たな「死者」が生まれ、その霊を慰める儀礼も生じた。これまで、台湾の「水子供養」は日本から伝来したものと言われてきたが、それは本当だろうか? 比較研究で「メイド・イン・ジャパンの水子供養」を再考するとともに、現代社会における胎児観の変化を紐解く。
内容説明
日本の「水子供養」は海を越えて台湾へ?医療の発展に伴い、夭逝した胎児という新たな「死者」が生まれ、その霊を慰める儀礼も生じた。これまで、台湾の「水子供養」は日本から伝来したものと言われてきたが、それは本当だろうか?比較研究で「メイド・イン・ジャパンの水子供養」を再考するとともに、現代社会における胎児観の変化を紐解く。
目次
「水子供養」の国際比較研究の試み
第1部 通時的概観(日本における水子供養―その発生、流行と変容;前近代中国における胎児のいのち;嬰霊慰霊が生じる前―台湾人の人生儀礼といのちの区切り;戦後台湾社会における嬰霊慰霊の発生と変容)
第2部 儀礼の現場(日本における水子供養の諸相―起業家的宗教家、檀那寺での展開;Made in Japan?嬰霊慰霊の「日本伝来説」再考;台湾における嬰霊慰霊の諸相―「廟」での儀礼を中心に)
水子供養と嬰霊慰霊の比較研究
著者等紹介
陳宣聿[チンセンイツ]
2011年国立交通大学客家文化学部コミュニケーション・アンド・テクノロジー学科卒業。現在、大谷大学真宗総合研究所東京分室PD研究員。主な研究関心は現代社会における胎児観の変遷にまつわる宗教現象(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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