感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PPP
4
★★★☆☆:「愛」と題したオムニバス(5作品)。▼芥川龍之介【秋】… 永久に他人となった妹、後へ後へと流れて行った愛しい人…。〈もしその中に一つでも動かないものがあれば、それは薄雲を漂わせた、冷やかな秋の空だけであった。〉信子の後悔とも諦めとも判断のつかない静かな溜息が伝わる。 ▼坂口安吾【恋愛論】…〈恋愛は、人生の花であります。いかに退屈であろうとも、このほかに花はない。〉恋心が、所詮〝一時の幻影〟であると知ってしまった大人の心は不幸なもの…。しかし初恋だけが恋ではない。2016/10/05
396ay
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有島武郎の『惜みなく愛は奪う』を読んだのだけれど、該当する著作を登録できなかったので、代わりにこちらを登録。白樺派は「自己」に対する懐疑がない爽やかさが特徴だと思っていたけれど、有島武郎は毛色が異なっていて、その最たる例がこの論集だと思う。自己に対するゆるぎない白樺派らしいけれど、それが他者に対する及ぼす影響に対して自覚的なのが印象的だった。2025/02/16
Yoona love
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有島武郎のは挫折、それ以外を読了 中学ぶりに秋を読んでとても懐かしい気持ちになった。 届きそうで届かない、もどかしい愛の話の数々。2022/10/17