僕らはみんなキレている―脳からみた現代社会論

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  • サイズ 46判/ページ数 174p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784900918436
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0037

出版社内容情報

最近、多発する異常犯罪、不登校、ひきこもり、学級崩壊、ADHD…。
いったい今、子供たちはどうなってしまったのだろう。親は、大人は、どうしたらいいのだろう。
現代をとりまく「こころの問題」を、脳科学のプロが解き明かします。


プロローグ●クイズ「いや~な事件」

第一部●キレているのはなぜなんだ
キレやすさテストに挑戦●小6、中1はキレやすい?!●「こめかみの上」が人らしさを生む●脳の異変はいつから始まった?●キレる脳とオヤジの役割●環境ホルモンが脳を凶暴化する●あなたも注意欠陥障害?●遺伝子がつくる脳の癖●脳は幼児期の「暴走」が育てる●「外遊び」「群れ遊び」がなくなった●「やる気」を生み出すふたつの汁●日本人の子育て戦略

第二部●僕らの「キレ汁」
支えを失うノルアドの不幸●集中汁がキレ汁になる●愛の物質セロトニンの物語●赤ちゃんの脳に「じぶん」ができるまで●浜崎、宇多田──ブームの裏にセロトニン●セロトニン系が不安定だと……●他人の喪失「キレ汁」の暴走●「キレ汁」が「ひきこもり汁」へ●「人らしさ」って悪魔的●原因話にはワンクッションおこう●虐待の連鎖も遺伝子で語ろう●脳は一生、変わり続ける●こんな彼でも美しいじゃない●しあわせ汁不足の日本人●自我──身体とこころの勘ちがい●扁桃体がつかさどる愛といじめと計画殺人●親の目が届きすぎるとノルアド過剰に●許しすぎるとドーパミンが暴走する●バランスが崩れたところに●キレるのは

…………そうはいっても、少年犯罪件数が増えつつあるのも事実です。殺人件数は増えていませんが、強盗件数は急増中です。また、脳機能障害や精神病理を疑うにしても、そういう病理が低年齢化している印象をぬぐえません。さらに、その現われ方に時代性を見ることもできます。
 たとえば、酒鬼薔薇事件なら、性衝動がストレートに強姦に向かわず解剖の快感に変換されていました。バスジャック事件なら、注目を集め他者を支配することに変換されていました。なんだかんだ言っても若者の事件では、性衝動の影響が強く、春から発生が増し、夏あたりまで続きます。性中枢と攻撃中枢が近くにあって、影響しあうからです。
 メディアがいくらブームを作ろうとしても、ブームにならないものはなりません。宇多田ヒカルや浜崎あゆみの楽曲にしても、それがブームたりえるのは、彼女らの詩や楽曲や彼女ら自身の何かが、僕たちのこころを刺激し、僕たちの新たな心象風景を構成できるからであって、そうできないクリエーターは山のようにいますし、そんな楽曲は腐るほどあります。
 報道される事件にしても、ブームになる事件とならない事件があります。「なる事件」は、僕らがその事件に驚愕し震撼しことを願いつつ、物語を紡ぎ始めます。

(プロローグ●クイズ「いや~な事件」 より)

親が悪い、社会が悪い、受験地獄の学校が悪い? 犯人探しは簡単だけど、それじゃ何も変わらない。
問題の根っこは「脳」システム。そいつがわかれば、つきあい方も見えてくる。
そして、最後にあなたはこう笑う。
脳なんて、フン!

内容説明

最近、多発する異常犯罪、不登校、ひきこもり、学級崩壊、ADHD…。いったい今、子どもたちはどうなっちゃっているんだろう。親は、大人は、どうしたらいいんだろう。現代をとりまくこころの問題を脳科学のプロが解き明かす。

目次

第1部 キレているのはなぜなんだ(キレやすさテストに挑戦;小6、中1はキレやすい!?;「こめかみの上」が人らしさを生む;脳の異変はいつから始まった? ほか)
第2部 僕らの「キレ汁」(支えを失うノルアドの不幸;集中汁がキレ汁になる;愛の物質セロトニンの物語;赤ちゃんの脳に「じぶん」ができるまで ほか)

著者等紹介

篠原菊紀[シノハラキクノリ]
1960年、長野県茅野市生まれ。東京大学大学院博士課程を経て東京理科大学諏訪短期大学(2002年度より諏訪東京理科大学)講師。信州大学兼務。担当科目は脳システム論、人システム論、スポーツと健康。「脳科学の隙間産業野郎」を自称する元パチプロ、元骨董屋、元空手家。主な研究に「日本の子どもの前頭葉の活動研究」「パチンコ中の血中物質研究」「旅と健康」など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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