内容説明
彼が連れていってくれた水のないプールには、僕が好きなアメリカと僕が哀れむアメリカの景色が混在していた。知らなかった。体験してみた。すごく胸騒ぎがした。破格の新人写真家、登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
113
どこか現実とは違う別の世界の光景を映し出しているように見えてしまう。虚構とも、夢とも思えるような世界があるのだ。この写真集では、プールばかりが並べられている。それも、所有者を失ってた邸宅のプールばかりが撮影されているのだ。無人の荒れた屋敷に残されたプール。もう二度と、持ち主は水を張ることはない。ましてや、泳ぐことなどあり得ない。水のない空っぽなプールは、母親においてきぼりにされた哀れな子どものようにすら見えてしまう。悲しさと美しさを讃えたプールたちが、ここにはあるのです。2015/01/31
ふろんた2.0
13
一戸建てについているプールの写真集。といっても、自宅にプールというのは過去の夢の話。今では廃墟となり、スケートボーダーの遊び場になっているよう。何とも寂しさの残る写真集である。2015/08/08
まど
7
寂しい。そしてなんだかきれい。でも怖い感じもする。2014/11/18
mie
1
アメリカ西海岸、廃墟のプールを被写体とした写真集。廃墟と言えば、陰鬱な雰囲気を想像するが、この写真集はなぜかカラリと明るい。西海岸という気候のせいなのか。それとも、この一度は見放されたプールが、スケートボーダー達によって再利用され、新たな存在価値を見出だされたからなのか。それでもやはり、かつての賑わいを想像すると、儚さが漂う写真集だ。2014/10/17




