タリーズコーナー―黒人下層階級のエスノグラフィー

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784887133952
  • NDC分類 368.2
  • Cコード C3036

内容説明

「怠惰、犯罪、乱交の巣」「生来自助努力を欠いた集団」―黒人下層階級を見る眼を歪めていた従来の先入観を、ワシントンDCの場末を拠点に、その内面に分け入る優れた参与観察により払拭し、新たな都市政策に途を拓いた傑作。20世紀における米国社会学テキストのベストセラー。

目次

第1章 イントロダクション
第2章 男たちと仕事
第3章 子どものいない父親
第4章 夫と妻
第5章 愛する者と搾取する者
第6章 友人とネットワーク
第7章 結論
補論 フィールドでの経験を振り返って

著者等紹介

リーボウ,エリオット[リーボウ,エリオット][Liebow,Elliot]
現代アメリカを代表する都市人類学者。1925年1月4日アメリカ合衆国、ワシントンDCに生まれる。1949年(25歳)ジョージワシントン大学英文学科卒業。1955年(30歳)メリーランド州立大学大学院で古代史を専攻。1962年(37歳)首都地域健康福祉委員会協力研究員。1963年(38歳)国立精神衛生研究所協力研究員。1966年(41歳)同所特別プロジェクト課課長代理、後に課長、同年米国カソリック大学で文化人類学の博士号を取得。1971年(46歳)同所都市問題研究センターセンター長。1984年(59歳)ガンのため職を退き、同所客員研究員となる。1994年9月4日病没(69歳)

吉川徹[キッカワトオル]
大阪大学卒業後、同大学助手、静岡大学助教授などを経て、現在、大阪大学大学院人間科学研究科助教授、博士(人間科学)。専門は社会意識論・社会階層論など
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感想・レビュー

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ekura

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「ネット炎上の中心は40代の高収入男性」というニュースをうけて、今更再読。「女性でも子供でもない低収入成人男性層には助けの手が差し伸べられていない」という指摘にやはりハッとする。「女性でも子供でも低収入でもマイノリティでも被差別者でもLGBTでもない男性」が暮らしづらさを感じているとしたら、どうやって救えるというのか。

げんざえもん

0
1960年初頭の黒人スラムを記録したエスノグラフィー。だめオヤジを作り出すのは、人種固有の文化でも伝統でもない。貧困のため投資の余裕が無ければ未来志向は生まれず、絶望的な未来がゆっくりとやって来るだけ。だから全てがその場しのぎに…。白人ながら黒人貧困層に食い込み、信頼を得る技法は、まさに参与観察の教科書!2025/05/18

しお

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黒人の成年男性は(主に黒人家族の成員でないことを理由に)公助から排除される傾向にあり、その実践上の限界は結果的に下層階級研究の対象から彼らを見落とすことに結びついている。この背景を踏まえたDCダウンタウンの一角における調査から本書は成っている。彼らの間に特有の文化があるわけではなく、彼らも大きな社会に属する自覚を持っており、それに失敗することによって初めて独自の文化を仄めかすかのような主張(男性弱者論、搾取者としての男性、等々)をし始めるという指摘は重要だと思う。2020/02/24

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