内容説明
日本列島において、人々は二つの隣国を境にして、国の自画像を描いてきた。直接交渉を持った巨大な中国と、彼方に夢想した仏教の聖地・天竺である。日本・中国・天竺からなる三国世界観は、江戸時代に新しい世界認識・五大州へとその座を譲った。そして現在、仏教の聖地はインドという名で呼ばれている。
目次
序章 天竺はインドの旧称か?
第1章 先行研究―天竺と三国世界観
第2章 天竺認識の歴史
第3章 イエズス会士と天竺人
第4章 世界図に見る天竺認識―一六世紀末~一八世紀初頭の日本を中心として
第5章 知識人の天竺認識―西川如見、寺島良安の事例から
第6章 民衆の天竺認識―天竺徳兵衛と『五天竺』を中心に
第7章 宗教者の天竺認識―平田篤胤『印度蔵志』を例に
終章 天竺の意義と終焉
著者等紹介
石〓貴比古[イシザキタカヒコ]
1978年茨城県生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究科国際社会専攻博士後期課程修了。学術博士。専門は前近代の日印関係史。現在、東京外国語大学特別研究員のほか、茨城県石岡市に鎮座する常陸國總社宮の禰宜を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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