内容説明
民主化に向かう世界の潮流に逆行するビルマの軍事政権。これまでその実態は闇に閉ざされてきた。なぜ軍事政権が生まれ、どのような発展を遂げ、そしてなぜ、かくも長く政権を持続しえるのか。兵営国家の視角から政軍関係を分析し、軍政ビルマの実像に迫る。
目次
序章 ビルマにおける長期軍政とネー・ウィン体制
第1章 帝国の辺境―近代ビルマにおける国民国家建設と暴力機構
第2章 ビルマ式社会主義の履歴―国家イデオロギーの形成と軍内政治
第3章 未完の党国家―ネー・ウィンとビルマ社会主義計画党
第4章 官僚制を破壊せよ―行政機構改革と国軍将校の転出
第5章 「勝者総取り」の政治風土―政治エリートのプロフィール分析
第6章 兵営国家の政軍関係―ネー・ウィンによる国軍の掌握とその限界
終章 結論―ネー・ウィン体制の崩壊と新しい軍事政権の誕生
著者等紹介
中西嘉宏[ナカニシヨシヒロ]
日本貿易振興機構・アジア経済研究所研究員。1977年兵庫県生まれ。2001年東北大学法学部卒。2007年京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科より博士(地域研究)取得。京都大学東南アジア研究所非常勤研究員(2007年)を経て、2008年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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