内容説明
名門ECMを擁するドイツで刊行され、キース・ジャレットの実弟が英訳したことで話題の本格評伝。生誕80周年に贈る決定版。完全即興の名匠、全軌跡。神童として知られた幼少期から、ヴィレッジ・ヴァンガードでのセッション、盟友マンフレート・アイヒャーとの邂逅、歴史的名演「ケルン・コンサート」の舞台裏まで。ジャズとクラシック、現代音楽を架橋する稀代のピアニストの芸術に迫る。
目次
1章 1945年5月8日―第二次大戦戦勝日に生を受ける
2章 ニュージャージー州アレンタウンで育つ
3章 ジャズへの3つのステップ―アート・ブレイキー、チャールス・ロイド、マイルス・デイヴィス
4章 理想的なパートナーシップ―ECMとマンフレート・アイヒャー
5章 アメリカン・カルテットの結成
6章 熟達への紆余曲折の足取り
7章 ソロイストとしての系譜
8章 名声と危機の間―『パリ/ロンドン~遺言』
9章 『ケルン・コンサート』の真実
10章 アメリカン・ソングブック―スタンダーズ・トリオの誕生
11章 クラシック音楽家としてのジャズ・ミュージシャン
12章 完全なるアーティストとしての苦悩
13章 究極の否定論者キース・ジャレット
エピローグ
ボーナストラック キース・ジャレット、その後
著者等紹介
サンドナー,ヴォルフガング[サンドナー,ヴォルフガング] [Sandner,Wolfgang]
1942年7月、旧チェコスロヴァキア・オセック生まれ。1947年、独フランクフルト・アム・マイン移住。同地のヘルムホルツ学校でロマンス語、歴史、美術史、音楽学を学ぶ。1971年、カール・マリア・フォン・ウェーバーの作品におけるクラリネットをテーマにした論文で博士号を取得。独マールブルク大学で教鞭をとるほか、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙の音楽編集者として約30年間にわたり健筆をふるう。マイルス・デイヴィス、ハイナー・ゲッベルス、アルヴォ・ペルトなど、さまざまなアーティストについて執筆している
稲岡邦彌[イナオカクニヤ]
1943年、兵庫県伊丹市生まれ。早稲田大学政経学部経済学科卒業。1971年、トリオ株式会社音楽事業部(トリオ・レコード)入社。1972年にECMと独占契約、以降10年間にわたりレーベル・マネージャーを務める。国内外アーティストのアルバムを制作、洋楽部長・制作部長を経て、1984年退社。2004年、ウェブマガジンJazzTokyoを共同創刊、編集長に就任。2020年、ジャズ・レーベルのNadjaを復活、Nadja21としてアルバム制作を再開。音楽ジャーナリストとともにジャズ・プロデューサーとして活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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