内容説明
アートが何かわからなくてもいいような気がしてきた。モレスキンのスケッチノートと、まだ慣れないデジタルカメラを手に、美術館へ、ギャラリーへ。好きな作品にどきどきしながら夢中で見入った、ほぼ1年間の記録。
目次
JAPON(八王子市夢美術館「鈴木信太郎展」;大丸ミュージアム・東京「オランダ絵本作家展かえるくん、ミッフィーとオランダ絵本の仲間たち」;東京都庭園美術館「だれも知らなかったアルフレッド・ウォリス」展;神奈川県立近代美術館葉山「パリのエスプリ 佐伯祐三と佐野繁次郎展」 ほか)
FRANCE(MUS´EE MATISSE;Mus´ee National Picasso “La Guerre et la Paix”;Ch^ateau de Villeneuve/FONDATION ´EMILE HUGUES;APPARTEMENT‐ATELIER DE LE CORBUSIER ほか)
著者等紹介
堀井和子[ホリイカズコ]
1954年東京都生まれ。上智大学フランス語学科卒業。料理スタイリストとして活動後、ニューヨーク郊外で3年間暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
野のこ
21
美術館の日記とスケッチノートと少しの写真。さらさらっと描かれたデッサンがなんともオシャレ。行ったことのない展覧会ばかりでしたが、アートについて深く追求するのではなく、感じたことが書かれているので雰囲気を楽しめました。ヤマモモの赤い実を見上げて「コンポートを作ったら小さなレストランの初夏の間じゅうのデザートに出せそう」という発想が素敵すぎる。「上等のコニャックの香りに包まれいるような展示」ってどんなんだろう、とか想像が膨らみました。外国バージョンでは食レポも多くてとっても美味しそうでした。2017/03/27
ネロリ
5
つまりライブなんだろうと思った。堀井さんの訪れた土地や美術館、美味しい料理などが、目線を辿るように記録されている。ノートスケッチから起こされた本なのだから納得。この読書は、目隠しをして歩くようなもの。与えられる、素材や質感や色の情報から想像していく…ところが形が分からない、といった具合。“クルジェット”って、どんな食べ物だろう?もし、後のページに写真が出てくれば、「あ!こういうのか」と答え合わせ気分で軽く盛り上がる。文章の中には、“色”がたくさん出てくるので、色から喚起される鮮やかさや落ち着きが楽しめる。2011/12/10
二藍
4
美術館めぐりの日記。写真よりもスケッチの方が多くて新鮮。ほかのひとはどんな風に美術館をめぐったりその記録を残したりしてるのかなーという好奇心にこたえる1冊だった。わたしも美術館ノート作ってみたい。2016/09/24
E
2
幼稚園の委員活動がひと段落したら、一人でいくつか回ってじっくり堪能できたらいいなと読み進めながら妄想してしまった。できれば図書館に返す前にもう一回読んで、実際に足を運びたい場所をチェックしておきたいな。2009/11/29
ニッポニア
0
斜め読みで一気に。そんな読み方しちゃいけないよ、と言われそうだけど、雑なスケッチが次々流れていくのをぼんやり眺めるのは、悪くない。2013/09/07