出版社内容情報
自然と涙があふれてくる。通勤電車では読めない! 感涙必須の愛の物語。
内容説明
「トロがだめそうだ」疎遠だった父からの一報に、僕は深夜バスへと飛び乗った。浮かんでくるのはトロと過ごした多くの時間、そして叶えられずにいた、トロとの「約束」だった―。バラバラになった家族を繋いだ子猫、生き別れた父が残した名もない黒猫、リストラされ唯一の家族だった母にも死なれ、生きる気力を失ったOLが出逢った毛玉…。そっと人に寄り添う、けなげで、優しくて、かわいい猫との心温まる絆を描いた11編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
楽駿@新潮部
39
どれも心温まる猫物語。きっと、犬でも猫でも、他のどんなペットでも、ある程度同じ部分はあるのでしょうが、人の気持ちを察する力は、高いと思う。勝手気ままに遊んでいるようで、こちらが本当に落ち込んでいたり、辛くて泣けない時でも、その空気を読んでいる。ご飯が欲しいのでもなく、遊んで欲しいのでもなく、ただ、慰めたり、勇気づけたりするためだけに、そっと寄り添って、ペロっと舐めてくれる時がある。そんな猫のお話。「妻の面影」「猫田さんのバス」「ばぁばと杏」あたりが、特にお気に入り。2019/05/21
緋莢
15
借金が原因で失踪した父親。その死後、部屋の整理に訪れた娘は一匹の猫と出会い・・・ほとんど言葉を交わす事のなかった父と息子を繋いだ猫、生きる気力を失い、死に場所を探すOLが出会った子猫etc人に温かく寄り添う猫。その猫に励まされる人。猫と人の絆を書いた11編を収録。 2016/08/09
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6
猫の脳裏に景色が見える。ポール・コーレイの言葉を思い出した。2017/08/24
久遠
2
ベタだけど、やっぱり可愛いし哀しいし切ないし...(=^x^=) 愛猫を傍らにし読み終えたときには、ずっと元気でいてね・・・と思わず頭ぽんぽんした(うちのこは抱っこさせてくれないからなぁ)愛猫は名前を呼べばちゃんと側に来るが夫婦げんかすると我関せずとその場から立ち去る! 本当は加勢して欲しいのにな。あの眼は何でも知ってる眼だ。2018/04/21
橘曙似
2
シチュエーションと小道具をこれでもか!と設定している感がかえって冷める。しかし結局猫や人々の絆を感じて泣いてしまう。駄目だな……2017/11/12