出版社内容情報
本書は料理研究家・土井善晴さんがキッチンを飛び出して、全国の食文化を訪ね歩いた記録です。
たとえば一子相伝の江戸佃煮を伝える職人や、濃厚な食味の牡蠣を育てる瀬戸内の漁業者、華やかな加賀料理の伝統を守る料亭の主人らに会い、出羽三山ではもぎ立ての山菜を山小屋の主人と味わう。
風土が生んだ食材と食文化を体感することで紡がれた土井さんの文章は、時に文化論的思索にもおよびます。
著者初の紀行書である本書は、「一汁一菜」とはまた違う視点から日本の食文化を見つめなおす書であり、土井さんが旅する様子を活写したカラー写真も豊富で、格好の食ガイドも兼ねています。
内容説明
美しいもの、おいしいものとひとの暮らしはワンセット。地球とつながる食文化を訪ねる旅の数々は、まるで聖地を訪れるような旅でした。
目次
北海道・東北(日高昆布は万能昆布―北海道えりも町;出羽、芽吹きの山菜―山形県西川町・鶴岡市)
関東・中部(一子相伝、江戸の佃煮―東京都台東区;コク豊かな、国産落花生―千葉県八街市;天下人を育んだ味噌―愛知県岡崎市;百万石の加賀料理―石川県金沢市;ぴり辛きわ立つ、奥飛騨山椒―岐阜県高山市)
近畿(赤福餅と伊勢参り―三重県伊勢市;豊饒の美味、琵琶湖―滋賀県大津市・近江八幡市;吉兆と湯木貞一の美学―大阪府大阪市;“発酵”が作る味―和歌山県御坊市・紀の川市・和歌山市;大阪寿司の世界―大阪府大阪市;吉野晒しの本葛―奈良県宇陀市)
中国・四国(高知の田舎寿司―高知県高知市;瀬戸内・国産レモンの島―広島県尾道市;日生湾のふっくら冬牡蛎―岡山県備前市・和気町;古式作りの讃岐和三盆―香川県東かがわ市・高松市)
九州(香気とうま味の奥八女茶―福岡県八女市;職人一家の鰹節―鹿児島県枕崎市;南南蛮渡米の甘いもの―長崎県長崎市・平戸市)
著者等紹介
土井善晴[ドイヨシハル]
料理研究家。1957(昭和32)年、大阪生まれ。おいしいもの研究所代表、十文字学園女子大学特別招聘教授、甲子園大学客員教授、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員などを務め、「きょうの料理」(NHK)などに出演する。2022年度文化庁長官表彰受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あすなろ
けんとまん1007
よこたん
紫羊
鯖