内容説明
『江見農書』は、美作国英田郡江見村江見(岡山県美作市作東町江見)という、花崗岩類山地に囲まれた標高120mほどの盆地底にある集落において、1824(文政7)年頃に著された。本書はこの農書を翻刻・現代語訳して注と解題を加えたものである。『江見農書』は冒頭に有用樹木の植樹要領、続いて工芸作物を中心とした農作物の耕作技術を記述し、施肥の方法や時期を細かく記している。美作国江見で営農経験を積み新知見にも接したと考えられる著者が、その技術を同郷の人々に普及するために残した「地域に根ざした農書」から、多くの情報を読みとることができる。
目次
翻刻と現代語訳にあたって
植樹の要領
農作物の播種植付け適期一覧
農作物の耕作技術
肥料の部
諸品目名と諸作物名一覧
別紙
訳注
解題
著者等紹介
有薗正一郎[アリゾノショウイチロウ]
1948年鹿児島市生まれ。専門は地理学。農書類が記述する近世の農耕技術を通して、地域の性格を明らかにする研究を35年続けてきた。現在、愛知大学文学部教授。文学博士(立命館大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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