内容説明
かさねの色目は、もとは、一枚の袷(あわせ)仕立ての衣(袿・うちき)の裏表の裂を合わせた色を言いましたが、後にはその衣を幾領も着装して表される衣色の配合色も「かさねの色目」と呼ぶようになりました。本書は、その両者の色彩配合をとりあげたもので、前者には「重」、後者には「襲」の文字を用いて260余種を解説しています。あわせてトーン分類一覧表・参考文献なども多彩に収録。平安人の「季」に対する繊細な美的感覚と、その配色の妙をお楽しみください。
目次
かさねの色目 色票(『薄様色目』中倍配合の三重がさね六例;『満佐須計装束抄』;『女官飾鈔』;『曇華院殿装束抄』五ツ衣単色目事;かさねの色目色票に使用の染・織の色、全四十八色)
かさねの色目 解説(総説;各説)
著者等紹介
長崎盛輝[ナガサキセイキ]
明治45年高知県安芸町に生まれる。京都市立絵画専門学校(現京都市立芸術大学)図案科卒業。専攻日本色彩芸術史。京都市立芸術大学名誉教授、嵯峨美術短期大学教授、奈良教育大学大学院講師。日本色彩学会・日本風俗史学会々員。昭和60年勲三等瑞宝章を受ける。平成7年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tama
4
図書館本 書架で 基本的な事がわからない。濃い色の裏地に薄い色の表地合わせたら全体が「その間の色」になっちゃうんじゃないの?重ね着なら重なっていないところだけは「どっちかの色」になる。でも、まあ自分の好きな色の組み合わせがいくつかあって嬉しかった。それと今の青色は「花田」というの初めて知った。ぼーっと生きてんじゃねえよって叱られずに済む。P316の下の写真は酷い。著者・出版社!ダブルアウト!!2020/07/06
流都
4
資料として購入。色々参考になります。昔から、こういう資料を見るのが好きだったんだよなぁ。2019/06/12
にゃお
1
平安時代に髪飾りや首飾りといったアクセサリーが殆ど無い理由がよくわかる。2021/03/08
はるかかなた
1
ずっと興味のあった分野だったので、とても興味深く読みました。色見本もあるので想像もし易く、とてもわかりやすい資料だと思います。こういうのをさらっと生活に取り入れたいなー2013/09/14
katashin86
1
美しきかな平安時代。