内容説明
突然おとずれた中年の従姉妹(いとこ)との同居生活。その奇妙な暮らしの中で見つけたものは?人生のときめきを紡ぎ出すための「再生」の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空のかなた
38
タイトルでは内容が想像できなかった。読み終えて、周りの大切な人達を慈しんでいたいような、なんだか悲しい気持ちにもなった。この再生の物語は、自分と世界のペースがずれてきてしまったとき等にぴったりかと。主人公は「生きていると、なんだか流れがきている感じがする時がある。どこにいくかは分からなくても何も考えずに乗っていってみよう」とチエちゃんと語り合う。生きていると、毎日真剣白刃取りのようでスリル満点だけど、チエちゃんのような丁寧な時間の過ごし方は、私の毎日を煌めく空間に変えてくれたとエンディングへ向かう。2020/05/18
桜もち 太郎
20
捉えどころのない不思議な物語。チエちゃん35歳、わたし42歳との同居生活。捉えどころのない二人だから、二人の時間はしっくりと流れるように過ぎていく。チエちゃんはわたしと従姉妹の関係。しかしある日チエちゃんから衝撃の告白を受けることに。でもチエちゃんであることには変わらない。ほんの少しのタイミング、偶然が奇跡を生む。普段自分の生活の中で、気が付かないけどそんな奇跡があるのかもしれないな。ちょうどいい二人の関係を宇宙に繋げていくのはさすがた。不思議な空間を漂うような物語だった。2024/01/24
りえこ
8
私の周りには無いけれど、わかる感覚や雰囲気をとても上手く言葉にしているなと思いました。他人から見える物事ではなく、自分たちにしか分からない物事の大切さってあるなと思いました。2024/08/07
yuna☆
8
「人は毎日を自分でこねあげて作りだしている、生は激流のように流れている、そこから何を取り出してどの流れに乗るのか、そのことの生々しさがこわいくらいわかる」2021/09/09
chinayo
7
久しぶりのよしもとばなな。輸入ブティック店を経営している主人公の叔母さんの設定が、いかにも東京の高級住宅街にいる中高年で、人生の勝ち組で、出来過ぎちゃってる感が、嫌だった。2018/06/10
-
- 電子書籍
- 虚勢でレベルアップする!【タテヨミ】第…
-
- 和書
- 大停電の夜に