内容説明
「おらの目が見えないのがいっち悪いんだ」差別に耐えながら、生きるためにうたいつづけた人間国宝・小林ハル。盲目の旅芸人の苛酷な生涯を綴った感涙のノンフィクション。
目次
第1章 生いたち
第2章 瞽女として旅に出る
第3章 親方をかえる
第4章 革張り三味線
第5章 親方となる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
FOTD
12
小林ハルさんが生まれてから、「胎内やすらぎの家」へ落ち着くまでの壮大なストーリー。別の本で読んだ内容と重複することが多いが、新たな知見もあって有意義な読書の時間であった。ハルさんが「ここは目の見えないしょばかりで、瞽女をしたしょもいるし」と語っているが、ここでの「瞽女をしたしょ」っていうのは、高田の杉本キクイさんのことだろうなぁ。2020/02/27
ダージリン
0
何と厳しい人生か。試練の場に立ち続けたような人だが、その恬淡とした語り口には深い感銘を受ける。 この本のスタイルでは仕方がない面はあるが、もう少し瞽女そのものについての記載がほしかった。2011/10/26
momopen_3
0
『嫌なことは音にしなきゃ良い』 壮絶な人生を経験した小林ハルさん。 周りの人に嫌なことされても前世で悪いことしたから、自分が悪いと思い口に出さず黙々と働いたハルさんを心から尊敬する。 自分がされて嫌なことは人にしない、お弟子さんを可愛がる、その姿勢が素晴らしく、こんな人に会いたいなと思った。2020/10/09