内容説明
急逝より10年、「中島らも」以前の傑作。“幻”と呼ばれた処女作『全ての聖夜の鎖』がついに復刊!秘蔵写真、詩、単行本未収録エッセイ・インタビューも収録!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
58
中島らもとして世に出る前、一夜にして書き上げたという三つの掌編にインタビューやエッセイなどを加えた形で限定復刊された本書。オリジナルと同じく、真っ黒な紙に白字のカードを模して造本されているのがまた嬉しい。厚みのあるコート紙に白く浮き出すように印字された掌編たちは、夜の淵かららも氏が語りかけた言葉が文字となって流れてくるようで紙面のその奥に惹きつけられ、永劫を彷徨う果たされない約束たちは哀しいほどに美しい。『成熟とは縁のない、この永遠に若い極上の密造酒』と例えた諏訪哲史氏。(⇒)2024/12/23
tom
20
手に取ったことはあるけれど、最後まで読んだ記憶のない中島らも。全24頁のこの冊子なら、読了可能と思い、借りて来る。不思議な本。夢の中の出来事を書いているらしい。こんな文章が出て来る。「彼女の顔がかつてない程強張っているのを僕は見た。大気の岩を削り取って微苦笑のままに彫り上げた横顔」「漆の禿げた窓枠からはの真夜中にそれでも黄色い光が溢れだしており、僕は長い彷徨の果ての激しい飢餓と人恋しさに歯向かおう術もなくその硝子戸を押す」。なにやら饒舌、そして意味不明。この本、中島らもの処女作、自費出版とのこと。2023/08/27
たんたん麺
11
土浦のシークセールでゲット!中島らもが営業マンだったころに友人に向けて自費出版したものです!荒削りだから中島らもがどう作られていったか分かりとてもうれしい!「妻よ」という詩は岡林の「友よ」の替え歌でしょう!思わずアコギひっぱりだして弾き語りしちゃいました!2014/11/04
なとりうむ
3
中島らもの前の名前らもん時代のものの復刻。 装丁がなんとも美しい。 かなり癖がある。中島らも好きならその癖が美味しくて仕方ないと思われる。 病み付きになった表現がいくつかある。反芻している。 ただし、中島らもの初読としてはあまり、おすすめできない。2016/01/29
あられ
3
堪能しました。小品ながら、読みごたえあり。他の本も読みたくなってきた。2014/08/25
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