出版社内容情報
想像してみよう、週に15時間しか働かなくていい社会を
「勤勉は美徳」ではない。人類は農耕を開始する前の20万年間、今よりずっと少ない労働時間で、ずっと豊かな暮らしを送っていた。はたして私たちの「労働」「豊かさ」に対する考え方は正しいのか? 気鋭の人類学者が、現代文明の“常識”を根底から問い直す意欲作。
内容説明
「2030年に労働時間は週15時間になる」と経済学者ケインズは予言した。はるか昔、すでにそれを実現した人々がいる。文明の成功が、どれだけ持続したかで決まるなら、カラハリ砂漠の狩猟採集民ブッシュマンは、人類史上最も成功したと言える。何万年も前から、週15時間の狩猟採集で暮らし、岩絵や物語を楽しみながら繁栄してきた。勤勉を美徳として物に囲まれる現代人よりも、はるかに豊かな暮らしを享受していたのだ。はたして私たちの「労働」や「豊かさ」についての考え方は、正しいのだろうか?気鋭の人類学者が、ブッシュマン社会を通して、現代文明の“常識”を根底から問い直す意欲作。
目次
第1部 古い時代(勤勉の報酬;母なる山;浜辺の小競りあい;入植者;いまを生きる;ツムクウェの道路)
第2部 過酷で豊かなカラハリでの暮らし(洞のある木;強い食べ物;ゾウ狩り;ピナクル・ポイント;神からの贈り物;狩猟と獲物への感情移入;狩りの成功を侮辱する)
第3部 新しい時代(ライオンが危険な存在になるとき;恐れと農業;ウシの国;狂った神々;約束の地)
著者等紹介
スーズマン,ジェイムス[スーズマン,ジェイムス] [Suzman,James]
Ph.D.社会人類学者。南部アフリカの政治経済を専門とする。25年以上、南部アフリカであらゆる主要なブッシュマン・グループとともに暮らし、調査してきた。スマッツ特別研究員としてケンブリッジ大学でアフリカ研究に従事。シンクタンク「アンスロポス(Anthropos)」を設立し、人類学的観点から現代の社会的・経済的問題の解決を図る。ニューヨーク・タイムズ紙でも執筆。『「本当の豊かさ」はブッシュマンが知っている』は2017年度ワシントン・ポスト紙ベストブック50冊および米公共ラジオ局ベストブックに選ばれた
佐々木知子[ササキトモコ]
翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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