内容説明
なぜ、「社会福祉における法と人権」ではなく、「社会福祉における人権と法」なのでしょうか。「人権」が先でも「法」が先でもそんなに違わないのでは、と思われるかもしれません。国家や社会には、人間個々の「いのち・健康・暮らし」を守り、保障していくことが強く求められるのです。つまり、人権のために法律や行財政が力になれること、人権を保障し実現していくために法律や行財政が存在し機能していく必要があるということ―こうした認識から出発することがとても大切になってきます。だからこそ、「社会福祉における人権と法」となるのです。社会福祉の領域においても、いや、「いのち・健康・暮らし」の問題に“待ったなし”に直結している社会福祉の領域だからこそ、今この人の人権がどうなっているのか、今その人の人権に何が起きているのかという問題にこだわって、その実態と課題を明らかにしていくという姿勢を失ってはなりません。
目次
1 憲法と社会福祉
2 低所得者の福祉と人権
3 子どもの福祉と人権
4 障害者の福祉と人権
5 高齢者の福祉と人権
6 女性の福祉と人権