内容説明
他人、常識、情報に振り回されないための7つの極意。
目次
第1章 他人・常識・情報に振り回されない7つの極意(攻撃的な人の本音を見抜く;相手の情報が正しいか見抜く;表情・服装・持ち物・口癖で人物を見分ける ほか)
第2章 リーダーになる人に知っておいてほしいこと(人の上に立つということ;部下をどう育て、評価すればいいのか;部下もまた、リーダーを育てる ほか)
第3章 「考える力」が身につく育て方(家庭教育がカギになる;親から子へバトンを繋ぐ;大学で学ぶべきこと ほか)
著者等紹介
佐藤優[サトウマサル]
作家・元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。85年同志社大学大学院神学研究科修了。2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。『自壊する帝国』(新潮社)で新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かわうそ
23
★★★★☆「菊澤教授の言う限定合理性とは、人はあらゆる情報を手にすることはできないため、限られた情報の中で正しいと信じられる判断を合理的に行うものだ、という考え方です。合理的であろうとしても、限られた合理性しか持ちえない。そのことに気づかないために、不条理が生じます。」これは世界大戦、ベトナム戦争などを見れば明らかだ。情報が多ければ多いほど人はいい判断ができるとは限らない。むしろ、情報が人の許容量を超えれば弊害にすらなりうる。2021/08/23
テツ
15
人間が判断する際に必要な情報が全て与えられていることなどありえない。限定的な情報だけを武器に「合理的」な判断を下しても、与えられていない情報まで含めて後から眺めてみればそれが全く「合理的」ではなかったなどというケースはいくらでも考えられるわけで。そうした構造から抜け出すことはできないけれど、後々になってその選択が不合理だと解った際にしっかりと軌道修正できる柔軟さが必要なんだろうな。最適解はその時々で変化していく。ビビらず騙されずに、自らの判断を強くしなやかに下す力を養う。2023/06/11
てつJapan
15
【良かった】著者の、性悪説で人を信じ切らない考え方は参考になります。後半になるにつれ見抜く力から関係なくなる。2021/03/17
はやたろう
12
元外務省のインテリジェンスの著者が、企業経営者等との対談をしたプレジデントでの連載を取りまとめた書。物事のとらえ方、人の育て方についての考えを説く。まっとうな意見でいちいち納得した。2024/01/10
TAKA0726
10
新型コロナは階級、ジェンダー、地域の3つの較差を拡大。これらは以前から存在していたが加速、データを集積するだけではノイズが増える一方で、インフォメーションを仕分けしインテリジェンスに磨き上げるのが見抜く力。物事は、事実・認識・評価を分けて考えることが大切。原発の安全性高めることは正しいが多くの設備導入のコストがかかり、安全性をめぐり手抜きの経済合理的が発生。イノベーションも失敗コストが高いので挑戦しない方が合理的で必ず不条理を生む。大和心は真心、見えない倫理的観念の誠実さを見る。AIは金持ちの制御ツール。2021/06/21