出版社内容情報
益田 裕介[マスダユウスケ]
著・文・その他
内容説明
精神科・心療内科に通うことは、もはや珍しくない時代になった一方で、何かと批判を受ける「精神科医療」。その根源には、「こころの病」を治療するというわかりにくさがある。「なぜ診断が変わるのか」「なぜ診察が短いのか」「薬やカウンセリングに効果はあるのか」…現役精神科医が、建前抜きの本音で、精神科医療の現実を伝える。
目次
第1章 精神科医の本音とは
第2章 精神科医をどう選ぶか
第3章 精神科診療の実態
第4章 医師が言わない薬物療法・精神療法の現実
第5章 患者に伝えたい本当のところ
第6章 病院・クリニックの現実
終章 これからの精神科医療
著者等紹介
益田裕介[マスダユウスケ]
早稲田メンタルクリニック院長。精神保健指定医、精神科専門医・指導医。防衛医科大学卒業。防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、自衛隊仙台病院(復職センター兼務)、埼玉県立精神医療センター、薫風会山田病院などを経て、早稲田メンタルクリニックを開業。一般向けに、わかりやすく、精神科診療について解説するYouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」を運営し、登録者数は30万人を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なっぱaaua
53
コロナ禍になると同時にパニック症を発症してしまったものの、早い段階で症状に気付いて精神科に通うことが出来たので酷くならないで済んだ自分なので、精神科の先生は何を考えているのか気になって読みました。ちなみにSSRIはまだ飲み続けています。当時大阪に単身赴任でコロナ禍から精神科が激混みになっていたこと(本当に初診の予約がなかなか取れなかった)、診察が5分程度で終わること、薬って本当に大丈夫なのという疑問もあったわけで。筆者はYouTubeで精神科治療について解説している最先端を行っている方。~続く~2022/08/24
ころこ
43
少し前からYOUTUBEをみるようになった精神科医の本をみつけた。タイトル通り医師の視点から、クリニックの経営、それを成り立たせている医療制度の仕組み、治療の方法を解説している。著者は残酷にも精神科医の限界を伝えている。あえて医師本位の立場から内情を伝えることで、相手の感情に飲み込まれやすい精神科医の人間としての側面、たくさんの患者をみる最適解を示し、精神科の発展には近代的な仕組みをもっと導入するジレンマに挑んでいる。著者自身が精神医学に興味を持つきっかけとなったフロイトの精神分析のように現代でいうカウン2022/12/22
ホシ
21
人気メンタル系youtuber益田裕介氏が精神科医や精神科、向精神薬などに関して解説します。樺澤教徒のみならず益田教徒でもあるワイ…。偶然、益田先生の本をこっちの本屋で見つけたので即購入しました。数ある診療科の中でも世間の理解が進んでいない精神科。そうした精神医療の諸事情が平易に解説されます。もし精神科を受診しようかどうか迷っている方がおられたら、ぜひ一読をおすすめしたいです。VUCAの時代において、今後、精神疾患が減ることは考えられません。精神医療に対する啓蒙が進んでほしい、そう思う一冊でした。2022/08/25
ceskepivo
15
心の病とは脳の病気。まずはしっかり休むことが大事。病気が良くなることの中には、人格的な成熟があると思う、という言葉に救われる人は多いであろう。2024/11/21
九曜紋
14
精神的不調に陥り、苦しい思いをしながらも、精神科医にかかる、という選択が出来ない人は多いと思う。この本はそうした人達の背中を押してくれる1冊。一方で、診察時間は5分+αでしかない、かといって心理士によるカウンセリングには金銭的負担が大きい、という現実も隠さない。今の医療制度上、やむを得ないことなのだが、そういったことはとりあえず捨象して、専門医の門を叩こう。2022/08/10