内容説明
アメリカ医療保障システムは企業保障を中核として公的保障が補足している。その隙間に4千万人以上の無保険者が存在し、グローバル化で激化する国際競争の下で企業保障も削減される。セフティネットを確保するためのオバマ医療保険改革も、この基本構造を前提として議論される。オバマ政権の医療保険改革を理解する鍵。
目次
序章 本書の課題と構成
第1章 アメリカ医療保障システムの概要
第2章 General Motors社の医療給付改革―20世紀のアメリカ経済における雇用主提供医療保険
第3章 Wal‐Mart社の医療給付改革―21世紀のアメリカ産業・雇用構造の変化との関係で
第4章 雇用主提供医療保険の「空洞化」―無保険者問題
第5章 企業によるコスト抑制戦略とマネジドケア
終章 グローバル化とアメリカ医療保障の空洞化
著者等紹介
長谷川千春[ハセガワチハル]
1977年兵庫県姫路市生まれ。博士(経済学)。京都大学大学院経済学研究科現代経済学専攻博士後期課程退学。現在、同志社大学商学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。