出版社内容情報
有力な容疑者が捜査線上から消え、新たな犯人像が浮かび上がる。
複雑に絡み合う過去と現在の事件をベテラン刑事が追う――。
内容説明
一九八八年十一月、二十三歳のバーグマンはゴミ袋につめこまれたクリスティアンヌの亡骸を発見する。顔は美しいままだったが、身体は原形をとどめていなかった。無慈悲な報告を聞いた母親のエリザベス・トーステンセンの悲しみは深く、何度も「わたしのせい」と繰り返していた…。回想を重ねるうち、エリザベスとは事件より以前に出会っていたことをバーグマンは思い出す。彼女はバーグマンの母親が勤めていた精神病院に入院していた。バーグマンは若く美しかったころのエリザベスと邂逅していたのだ。その少し前からバーグマンの身辺で異変が起こる。ラスクの元同僚に話を聞いたころから、自宅に侵入者の気配を感じるようになり、ほどなくして母親の写真が盗まれたのだ。そしてある日、差出人不明の手紙が届く。そこには「地獄が口を開けている」と書かれていた。何者かの警告か?解けない謎を抱えたままラスクに接見したバーグマンは、彼の口からクリスティアンヌが禁断の愛に溺れて殺されたと示唆される。やはり犯人は別にいるのか―。過去と現在の事件が絡み合い、混迷を極める中、新たな犯人像が浮かび上がる。スカンジナビア屈指の圧倒的な筆勢。気鋭作家が贈る珠玉の北欧ミステリ。
著者等紹介
スヴェン,ガード[スヴェン,ガード] [Sveen,Gard]
ノルウェー在住。2013年、『最後の巡礼者(原題“DEN SISTE PILEGRIMEN”)』でデビュー。この作品でノルウェーのミステリ大賞「リヴァートン賞」、「マウリッツ・ハンセン新人賞」、北欧でもっとも権威のあるミステリ文学賞「ガラスの鍵賞」の三冠を達成。執筆業のかたわら、ノルウェー国防省の上級顧問を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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青葉麒麟
Tenouji
ふっちゃん、男性60歳代(乱読書歴50年)→70歳になった。
ゆきじん