内容説明
現代俳句の海から掬いあげた十八句を新たに加えた、時代を超えて伝えたい二百五十四の名句。十七音の世界の可能性を無限にひらく鑑賞への誘い。
目次
夜をこめて蟲の〓めし曉ぞ
湯豆腐やいのちのはてのうすあかり
野菊道数個の我の別れ行く
少年や六十年後の春の如し
白梅や天没地没虚空没
柩出るとき風景に橋かかる
うぶすなの言葉で通す冬の菊
階段が無くて海鼠の日暮かな
山を巻く一筋繩の涼しさよ
銀河系のとある酒場のヒヤシンス〔ほか〕
著者等紹介
正木ゆう子[マサキユウコ]
1952年(昭和27)熊本市生まれ。お茶の水女子大学卒業。1973年より能村登四郎に師事。俳論集『起きて、立って、服を着ること』(深夜叢書社)で第14回俳人協会評論賞受賞、句集『静かな水』で第53回芸術選奨文部科学大臣賞受賞、句集『羽羽』で第51回蛇笏賞受賞、2019年紫綬褒章受章。現在、読売俳壇選者、熊本日日新聞俳壇選者、南日本新聞俳壇選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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