内容説明
横浜にある古着屋の店長・眞栄田英雄は、過去のトラウマで、快感に反応しない身体になってしまった。しかし、近くの交番にやってきた、クールビューティーな警察官・日比谷晴人と弾みでキスをしてしまったら…!?「本気にしないで下さい。ただのノリでしょ」。晴人は、自ら仕掛けてきたにもかかわらず、なぜか冷めていて、それ以来、英雄を避けるような態度になる。だが時折、晴人から感じる物欲しげな視線に、英雄は悩まされるようになり―。誰もいらないと言いながら、たったひとりを強く求め合う、純粋で厄介な恋が幕を開ける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
41
中学時代、無敵で輝いていた英雄は古着屋店長となり、憧れ恋していた俺は警察官となって・・。初恋が破れたわけではないが中学時代からの想いを持ち続け10年後偶然再会した二人・・。いつまでも俺を虜にする先輩・・あちらは俺の事など覚えていてもくれない・・。若い頃の過失が、自由奔放さを失くし大人しくなってしまった英雄。あの時の憧れ続けてきた彼は一体どうしたのだ・・。ツンデレっていうのでしょうか晴人が可愛いです。 2018/11/27
たべもも
37
★★★★☆。あらすじ買い。過去を忘れたい古着屋店主攻めと、攻めの過去を忘れられない受けのお話。けど別にシリアスでもなく、なんとなく青春を感じさせられました。視点が交互に変わるのでラブ面では安心。周りのキャラも地域の雰囲気も良くてもっと読んでいたいと思いました。弓削さんとリンちゃん、どうにかくっついて欲しいっ!2015/04/04
きょん
23
20代後半の二人がやっと青春のおとしまえをつけたって感じかな。爽やかな読後感だった。脇の人たちも魅力的で、弓削さんはリンちゃんに少しずつ齧られて落とされちゃえばいいのにと思った。2015/04/15
青龍
19
単行本としては、初読の作家さん。二人とも色々な思いを抱えているけど、淡々とした文のためか、重くない。受けくんがツンの雰囲気なのに、感情ダダ漏れなのが可愛い。受けめ攻めも、実は純愛路線の人たちなんだね~。この作家さんの文体は好きです。2015/10/03
きなこ
17
初恋の呪縛と過去の事故からくるトラウマを取っ払う、奇跡の再会。英雄の全力疾走、弓削の「俺はお前を贔屓している」の言葉に涙。晴人のツンの向こうに見える純粋さも英雄の胡散臭い笑顔に隠れている苦しみも好きだけれど、何と言っても今回はリン姉さんと弓削。2人の言葉には優しさが溢れていて、こちらも暖かい気持ちに。2015/04/10