内容説明
若き日にフランスに学び、近代日本の制度設計者として莫大な功績を残した実業家は、日本とフランスの学術文化交流の礎も築いていた。その軌跡を宗教倫理・社会思想・民間外交の諸相からダイナミックに描き出す。「日本資本主義の父」の知られざる相貌。
目次
第一章 近代日本と資本主義(渋沢栄一とフランス企業―製糸業を輸出産業に育てるために投資する;渋沢栄一が邂逅したフランス―グローバル経済史の文脈から;近代日本におけるフランスとドイツ―渋沢栄一渋さの視点から)
第二章 道徳、経済、宗教(渋沢栄一における経済倫理と民間外交―渋沢の講話「道徳経済合一説」と「国際連盟の精神」について;渋沢栄一と中江兆民―儒教と資本主義、フランスの経済的自由主義;渋沢栄一の精神的右腕・姉崎正治のフランス・ネットワーク)
第三章 社会思想(サン=シモン主義者・渋沢栄一の都市論―鉄道敷田園都市構想;渋沢栄一とサン=シモン主義;一九二〇年代日本の国際主義者とフランスの自由社会主義者;時をよく知る―渋沢栄一の女子教育論)
第四章 国際協調への取り組み(クローデル、渋沢栄一、日仏会館;一九二四年、日仏会館設立と排日移民法の衝撃―国際連盟協会会長渋沢の世界平和活動;渋沢栄一と国際協調、ナショナリズム)
終章(福沢諭吉と渋沢栄一―アメリカへの眼、そして脱亜入欧か;近代日本社会の創造者・渋沢栄一の諸相―日仏シンポジウム「渋沢栄一とフランス」の結びに代えて)
著者等紹介
三浦信孝[ミウラノブタカ]
中央大学名誉教授(フランス文学・思想)、(公財)日仏会館顧問
矢後和彦[ヤゴカズヒコ]
早稲田大学教授(フランス経済史・経営史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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