内容説明
月の光に酔うことはあるのだろうか。声の変幻にみちた連作36編のつどい。グレン・グールド、ペコちゃん、カマキリ、石ころ、付箋…誰が話しているのか?
目次
月光の仕事
1(亀とカマキリと―Nが語る;あの少年のことなら、よく覚えている―カマキリが語る ほか)
2(コンブさんのこと―Nが語る;かーやんは、こんな人だった―牧師Yが語る ほか)
3(明日の天気が気になるぜ―沖縄名護湾の男二人が語る;二十歳のカーニバル―Nが語る ほか)
4(悪霊封じ、ひーふーみー、よいむなやー―D大学を定年退職したSが語る;何たる醜態、痴態であったことか―インド更紗が語る ほか)
5(兄弟と少女と、パンデミックと―翻訳家Tが語る;ソンザ、イノコドクってどういう意味―不二家の店頭人形ペコちゃんが語る ほか)
著者等紹介
中村邦生[ナカムラクニオ]
1946年、東京都に生まれる。小説家。「冗談関係のメモリアル」で第七七回『文學界』新人賞受賞。「ドッグ・ウォーカー」で第一一二回、「森への招待」で一一四回芥川賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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