バルザック愛の葛藤・夢魔小説選集
マラーナの女たち

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  • サイズ B6判/ページ数 394p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784801001435
  • NDC分類 953
  • Cコード C0397

内容説明

十三世紀から続く、娼婦の家系のラ・マラーナは、娘ジュアナの将来を憂い、厳しく娘の貞操を守っていた。そこに遊び人のモンテフィオーレ侯爵が現れて…血に呪縛された女の生き様を描いた表題作ほか、「オノリーヌ」「シャベール大佐」「フィルミアーニ夫人」「徴募兵」の五篇。

著者等紹介

私市保彦[キサイチヤスヒコ]
1933年、東京に生まれる。東京大学卒業、同大学大学院修士課程修了。武蔵大学名誉教授。専攻、フランス文学

加藤尚宏[カトウナオヒロ]
1935年、東京に生まれる。2015年、東京で没する。早稲田大学卒業、同大学大学院博士課程修了。早稲田大学名誉教授。専攻、フランス文学

大下祥枝[オオシタヨシエ]
大阪に生まれる。関西学院大学卒業、同大学大学院博士課程中退、パリ第十二大学大学院博士課程修了。博士(文学)。沖縄国際大学名誉教授。専攻、フランス文学

奥田恭士[オクダヤスシ]
1954年、長崎県に生まれる。東京外国語大学卒業、青山学院大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)“大阪大学”。現在、兵庫県立大学環境人間学部教授。専攻、フランス文学

東辰之介[アズマタツノスケ]
1972年に生まれる。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程、パリ第七大学DEA課程修了。博士(文学)。現在、駒澤大学総合教育研究部准教授。専攻、フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ケイ

124
この4作の短編は『フィルミアーニ夫人』の最後の伯父の言葉に集約されるかと~「あなた達は人間に存在する良きもの、美しきもののすべてだ。なぜなら、あなた達女性が自分の過ちを罰せられる謂れは決してないし、過ちは常に私たち男性から来ているのだから」~女の屁理屈や独りよがりは、初心な男の愛の前では立派な建前となる。『オノリーヌ』愛をくれぬ妻を愛す夫の話をいくら語っても、女性作家のダンテへの言及の方が意味深い。大恋愛は所詮当人同士以外には他人事。『シャベール大佐』『マラーナの女たち』娼婦への蔑視を感じてしまう2018/03/01

NAO

59
『マラーナの女たち』自分のような境遇にさせないために娘を預け厳格に育てさせた娼婦の母。娘の危機を察知してはやって来る聖なる母は、娘を遊び人から救ったが、結婚させた相手もまた悪人だったとは見抜けなかった。何ともいえない皮肉が効いた作品。『フェルミアニ夫人』人は自分の見たいようにしか相手を見ない。だが、うわさという偽りの像の向こうに真の姿が見えたとき、自分がどれほど惑わされていたかを知る。フェルミアニ夫人のような女性がときに登場するからこそ、バルザックの「人間喜劇」は面白みが一層増すのだろう。2018/02/26

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