内容説明
加速度的に進行する東京一極集中に抗し、地方社会は何ができるか?多くの地方社会が高齢化や人口減少といった共通の危機に直面している中、地域の地理的・産業的特性を活かし、独自の“地域生活文化圏”を発達させてきた地域がある。本書は、「平成の大合併」が行われたかどうか、人口が10万人以上かどうかを基に4象限に分け選定された各地域―北海道帯広市/宮城県大崎市/京都府綾部市・福井県鯖江市/大分県日田市―における綿密な調査分析を通し、それぞれの“地域生活文化圏”の持つ特徴を浮かび上がらせる。同じ危機に直面するさまざまな地方社会に援用可能な理論的示唆にも富んだ画期的研究!
目次
序 本研究の課題と分析の視点
1部 大規模農業生産基地における農業と地域生活文化の展開―北海道十勝・帯広地域生活文化圏(十勝・帯広地域生活文化圏の地域特性と研究の課題;十勝・帯広地域生活文化圏の地域形成過程と地域構造 ほか)
2部 兼業稲作地帯における1市6町の広域合併と新しい地域生活文化の形成―宮城県大崎地域生活文化圏(大崎地域生活文化圏の地域特性と研究の課題;地方社会の危機に抗する生活者の活動と論理―宮城県大崎市を場とする生活イデアの探究 ほか)
3部 農工混交地域の形成と地域生活文化の展開―京都府綾部地域生活文化圏、福井県鯖江地域生活文化圏(綾部地域生活文化圏、鯖江地域生活文化圏の地域特性と研究の課題;京都府綾部地域生活文化圏の歴史的展開と社会動態 ほか)
4部 中山間地域における農林業の展開と農協のイデア―大分県日田地域生活文化圏(日田地域生活文化圏の地域特性と研究の課題;危機に抗する大山町農協の取り組み:農協イデアの足跡を辿る ほか)
終章 地方社会の危機に抗する“地域生活文化圏”の展開
著者等紹介
西村雄〓[ニシムラタケオ]
広島大学名誉教授。1956年北海道小樽市生まれ。金沢大学大学院文学研究科修士課程修了、博士(文学)(神戸大学、2007年)。地域社会学
岩崎信彦[イワサキノブヒコ]
神戸大学名誉教授。1944年福岡県北九州市生まれ。京都大学文学研究科博士課程(単位取得退学)。地域社会学、理論社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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