内容説明
地域社会が担う精神保健の先駆国イタリアに学ぶ!わが国における精神保健サービスは、長期入院を前提とした精神病院に依存し、そして退院後は家族ケアに依存してきた。近年は地域社会による精神保健サービスのあり方について様々な検討がなされているが、未だ暗中模索の只中にある―。地域社会が担う精神保健サービスにいち早く取り組んできたイタリア・トレントの「経験を基盤とした専門家(UFE)」たちの活動と、ボローニャでホームレス支援を行う団体「ピアッツァ・グランデ」の事例から、わが国の精神保健政策への援用可能性を示唆した居住福祉新ブックレット第4弾!
目次
第1章 日本の精神保健福祉の歴史(近世以前;明治から一九六四(昭和三九)年
一九六五(昭和四〇)年以降
まとめ)
第2章 イタリアの地域精神保健(地域精神保健の成立ち;トレントの「地域精神保健」システム;「経験を基盤とした専門家」の存在;「経験を基盤とした専門家」の果たす役割;UFEの意義―UFEとして活動する当事者の声;地域精神保健推進に向けたさまざまな取り組み;トレントの地域福祉推進のための取り組み;トレントモデル導入の可能性)
第3章 日本における地域精神保健の取り組み(旭中央病院の概要;CMHTの役割;旭モデルの確立へ)
第4章 再びイタリアへ―ピアッツァ・グランデ(Piazza Grande)の取り組み(ピアッツァ・グランデの活動;TUTTIACASA)
著者等紹介
野村恭代[ノムラヤスヨ]
大阪大学大学院人間科学研究科修了(人間科学博士)。専門社会調査士、社会福祉士、精神保健福祉士。現在、大阪公立大学先端科学研究院都市科学防災研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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