内容説明
学校財政に関わる議論や論争、とりわけ独自の草の根ダイナミズムに満ちた数々の訴訟の展開に伴い、アメリカでは、学校財政の原理としての「公正」と、その具体的表現である資源配分の平等性をめぐり、多くの研究が蓄積されている。本書は、アメリカの学校財政研究の豊富な全容を精査し、特にその基底をなす平等観の深化を踏まえ、厳しい財政事情に対し曖昧な対応を余儀なくされているわが国学校財政に不可欠な、基底的原理確立を促す、今日必須の研究である。
目次
問題の所在
第1部 州学校財政制度改革と公正の実現(教育費支出格差是正と財源保障;適切な教育費支出と学校財政制度改革;教育成果向上の促進と学校財政制度改革)
第2部 連邦教育補助金制度の役割(連邦教育補助金制度の生成と発展;初等中等教育法第1編の展開と学校財政制度における公正;学校財政制度における公正と連邦教育補助金制度)
学校財政制度における公正概念とその制度化の課題
著者等紹介
竺沙知章[チクサトモアキ]
1962年京都府生まれ。1986年3月京都教育大学卒業。1989年3月京都大学大学院教育学研究科修士課程修了。1991年9月京都大学大学院教育学研究科博士課程中途退学。10月兵庫教育大学学校教育学部助手。1998年4月兵庫教育大学学校教育学部助教授。2011年4月京都教育大学大学院連合教職実践研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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