内容説明
無能、存在感無し、とんちんかん…etc.これら評価はどの首相を指す?奇跡の戦後復興から長引く現代の低迷期まで、戦後の首相32人を俎上に上げ、その仕事を内政、経済、外交面から再検証。著者による10点満点の採点付き。見通しの立たない現代日本の進むべき道、選ぶべきリーダーをいまこそ考える。どこでどうしてこうなったのか?そしてどうすれば日本はよくなるのかが明確にあぶり出される。
目次
序章 通知表は首相在任中の仕事だけで評価すべし
第1章 アメリカ軍占領と宰相たちの真剣勝負
第2章 安保改定と高度経済成長の偉大なリーダー
第3章 ジャパン・アズ・ナンバーワンの時代
第4章 誰でも総理候補になれる時代
第5章 父親が代議士で早死にするのが総理への近道
第6章 民主党政権と危機にも強い理想の首相の条件
著者等紹介
八幡和郎[ヤワタカズオ]
1951年滋賀県大津市生まれ。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。フランスの国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任後、現在、徳島文理大学教授をつとめるほか、作家、評論家としてテレビなどでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mitei
26
こういう評価をつけるのって難しいなと思う。この分野では立派な仕事をしたとしてもあっちのほうは失政だったとか、それがそもそも失政なのかも分からない状態の中著者ははっきり評価を下したのは良かったと思う。2012/04/02
オールド・ボリシェビク
4
2011年刊行。この時点における戦後の日本の首相32人の仕事を再検討し、10点満点で採点する。まあ、よくある試みではある。満点となったのは吉田茂と池田隼人。終戦直後の東久邇宮成彦親王と幣原喜重郎が9点の高評価だ。そして小渕恵三も9点。「経済成長の重要性を再認識させた」からだというが、どうなのだろう。この段階においての安倍晋三の評価は3。「重厚そうに見えて実は浅薄で拙速な発言と行動」とある。結句、安倍はその後に長期政権を担うわけだが、その評価を著者はどのように下すのだろうか。2024/09/23
かず
4
暇つぶしにパーッと読んで、「気分転換できたな~」とばかりに気楽に読む本です。決してこの本で「戦後政治を概観しよう」などと思ってはいけません。とはいえ、肝心の評価の方は、概ね真っ当だと感じます。ちなみに、最高点が大衆受けの悪い吉田茂に池田勇人、間を置いて8点が福田赳夫に大平正芳です。対して、大衆受けの良かった田中角栄、中曽根康弘、小泉純一郎は低い評価です。これを見て思ったのは「日本人には真贋を見抜く目が・・・」ということです。自分でしっかり考えて投票し、行動もし、評価する。それなくして進歩はないと考えます。2015/03/20
恵
2
現役の首相まで載ってるので、この著者の辛口批評が好きなので読んでみた。評価するには著者の経歴や立場も影響するから、これも一つの見方だとは思う。全てを鵜呑みにするのは禁物。2011/04/27
ワンモアニードユー
0
それなりにスッキリまとまってるし、読んで損はなかったなと思うものの、いつもの新書のタイトルの美的センスのなさにげんなりする一品。2011/04/23