内容説明
著者は、現在富山県で診療活動を行なっている。この体験より、著者は「ティプス・メランコリクス志向社会」なる新しい概念を導入する。ティプス・メランコリクスという「うつ病」の病前性格は、精神病理学上の概念であるにもかかわらず、その特徴ゆえに、「個人」レベルで考えるよりも「集団」として捉える方がより理解しやすいのではないか。このような視点で著者が「うつ病」と付き合いだしてすでに10年になる。著者は、富山県民の多くが関与していることをテーマに取り上げ、ティプス・メランコリクスの特徴をその「鍵概念」として説明する。そのことから著者は、日本人という社会も「ティプス・メランコリクス志向社会」であるこという確かな感触を得る。
目次
第1章 プロローグまたは方法論
第2章 越中売薬
第3章 真宗王国
第4章 立山信仰
第5章 東京富山県人会
第6章 米騒動
第7章 梅原北明のこと
第8章 「ティプス・メランコリクス志向社会」の成立
第9章 「ティプス・メランコリクス社会」の中の「うつ病」
第10章 「ティプス・メランコリクス志向社会」
「ティプス・メランコリクス」メモから
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