内容説明
現代社会の監視とは、見張り/見張られ、見守り、相互に見合うことである―6本の映画作品に現れる「監視」のありようを詳細に読み解きながら、「犯罪なき社会への欲望」「個人情報のゆくえ」「まなざしの快楽」といった論点を析出する。そして、監視が日常に織り込まれ、デフォルトとして設定されている社会の本質をえぐり出し、そこに潜む「おぞましさ」を浮き彫りにする。
目次
1 『未来世紀ブラジル』―「死体の不在」という謎
2 『ガタカ』―「人間の尊厳」の条件
3 『マイノリティ・リポート』―「神のごときシステム」の陥穽
4 『善き人のためのソナタ』―「あまりに人間的な」転向
5 『バーン・アフター・リーディング』―「陰謀」の遍在と不在
6 『LOOK』―「プライバシー」の現在
著者等紹介
阿部潔[アベキヨシ]
1964年、愛知県生まれ。関西学院大学社会学部教授。専攻は社会学、メディア/コミュニケーション研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あんすこむたん
2
監視社会について様々な視点で映画を参考にしながら、論じたものになっている。映画を見ていなくても分かる位に解説が出来ているので、内容も分かりやすい。ブックガイドもあり、その意味でも参考になる。2020/11/17
affistar
0
6本の映画作品の「監視」のありようをもとに、現代社会におけるさまざまなことについて論じていく作品です。各作品のあらすじもしっかり書かれているので、作品を見ていなくても大丈夫です。また、ビデオ/ブック・ガイドもあるので、深く学びたい人にも良いと思います。映画を出発点としているので、結構読みやすいのではないかと思います。2017/04/03
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