内容説明
フッサール現象学の外部としてのレヴィナス、聖道門自力仏教を放棄する親鸞、そしてマルクス経済学を異化する宇野弘蔵。いっけん何の脈絡もないこれらの諸思想を大胆にクロスオーヴァーさせるとき、そこに、誰の思いもよらない、おそらくは読者の予想をもしのぐ、「未知の思考」が忽然と立ち現れてくる。私の「自我」をはるかに超越して、向こう側から不意に訪れる「他者」とはいったい何ものなのか?本書は、哲学・宗教学・社会科学のバリアを軽やかに越境し、あらゆる知見を総動員してこの問いに鮮やかに答えをだす。倫理なき時代における倫理への渇望の書、ついに登場!
目次
第1部 現象学における他者(フッサールにおける独我論の哲学;レヴィナスにおける他者論;レヴィナスの正義論という可能性と不可能性)
第2部 仏教における他者(自己の悟りとしての仏教;「他者」による救いとしての仏教;「他者」による絶対他力の思想)
第3部 資本主義における他者(マルクスにおける主体の自己運動;宇野『経済原論』における他者の思想;宇野『経済政策論』における他者の顕在化;絶対他者を主体とする現状分析)
著者等紹介
青木孝平[アオキコウヘイ]
1953年三重県津市に生まれる。1975年早稲田大学法学部卒業。1984年早稲田大学大学院法学研究科博士課程単位取得。1994年経済学博士(東北大学)。現在、鈴鹿医療科学大学教授。経済理論・法思想・社会哲学・倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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テツ
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