目次
序論 自然主義と反自然主義との果てしない戦い
第1章 知識はどこに宿るのか
第2章 ア・プリオリとア・ポステリオリ―知識の二つのあり方
第3章 知識・経験・実在
第4章 知識論の死―外在主義・知識論の自然化
第5章 言語論的転回
第6章 知識と言語
第7章 行為と言語
第8章 意味の解体―脱構築の思想へ
第9章 心身問題
第10章 行為をどのようなものとしてとらえるか
第11章 意図の問題―反因果説と因果説
第12章 ハイデガーと現代哲学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いきもの
5
1996初版なので現在でも教科書足りうるかと言えば微妙なのだけれど、クワインやローティへの言及があるからそれなりには使えそう。ニーチェやマルクス系統の流れや構造主義についての言及はほとんどなくて少し意外な感じがするが、逆に全体的に見るとバランス感覚がよくまとまっている気がする。最後にハイデガーが出てくるのはさすがに著者の専門を無理矢理つれてきた感じがするが。2021/05/17
Myrmidon
3
復習というか、確認のため読んだが、ほとんど知ってる話だった。…まぁ教科書だから当たり前か。議論が非常に分かりやすい点と、各章ごとに日本語で読みやすい参考文献が挙げられている点が良い。内容としては、英米・分析・科哲よりの話のラストに突如ハイデガーが出てくるのは意外で面白かった。2014/03/15
ami
2
「言語」が主なトピックになってくる現代哲学の、「認識論」「言語論 」「行為論」を簡潔にまとめた一冊。分析哲学でくくらず、フッサールやハイデガー、デリダも登場する。1996年初版なので、各章の参考図書が少なく当時が偲ばれる。2022/01/05
えむ
2
現代哲学の諸問題をコンパクトに論じた教科書。いわゆる英米哲学も大陸哲学も広く見渡すことができ、ある意味では個性的な1冊。ただ、記述は非常に簡潔なので、あくまでも掘り下げて学ぶための第一歩としての1冊だと感じた。2018/10/19
hoshihuman
2
自然主義と反自然主義という対立を軸に、現代哲学を知識論を中心にして通覧しハイデガーに繋ぐ。各主義の問題点とその乗り越え、そしてまたそれに対する問題点、といった具合に弁証法的に述べられた一冊。問題が整理されているため、通読すれば見取り図が容易に得られるであろう。2013/09/08