内容説明
学校のなかにいる経済的困窮や地域から孤立している子どもたちに気づくこと。気づきを抱え込まず、学校内の関係者がチームをつくって取り組むこと。保育所、学童保育、子ども食堂、学習支援など、地域の子ども・子育て支援者やNPOと共同でのかかわりを創造すること。「貧困・格差と向きあう学校づくり」の意義と方法を提案します。子どもたちの笑顔のために!
目次
序章 「子どもの貧困」と向き合うこと
第1章 「貧困調査」が語る「みえない貧困」
第2章 地域の人びとの関係性が貧困克服のカギ
第3章 生活指導教師がとらえてきた子どもの貧困
第4章 貧困問題にコミットする支援のデザイン
第5章 非行の背景に見える「子どもの貧困」
第6章 家族のケアを担う子どもとの出会いから
Q&A 見えない貧困と支援を可視化するために
著者等紹介
鈴木庸裕[スズキノブヒロ]
福島大学大学院人間発達文化研究科・教授
丹波史紀[タンバフミノリ]
立命館大学産業社会学部・准教授
村井琢哉[ムライタクヤ]
山科醍醐子どものひろば・理事長
古関勝則[コセキカツノリ]
福島市立小学校教諭
佐々木千里[ササキチサト]
名古屋市立大学特任教授/京都市教育委員会等スクールソーシャルワーカー・スーパーヴァイザー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
39
現在、学校をプラットホームに子どもの貧困に立ち向かうことが求められています。しかし、それはどういうことなのか、現場をはじめ国民的議論が行われているとはいえません。本著はそれを考えるための材料となると思いました。生活保護や就学支援など目に見えている貧困はごく一部です。多くの貧困は目に見えず、可視化が難しいのが現実です。そうしたなかでどのような学校づくりをしていけば貧困に立ち向かうことができるのか、難しい課題だと思いました。もっと勉強したいと思います。2018/02/01
さら
35
子どもの貧困に一番に気付くことが出来るのは学校かもしれません。子どもの教育、保護者への対応、そして地域との連携と学校へ求める役割は増えてきています。更に子ども一人一人へ目を向けて…、というと先生も大変ですよね。でも本当に困っている子どもが助けを求めることが出来るのは、その子どもの近くにいる信頼できる大人だけ。学校を含めて地域やサポートセンター等との連携がスムーズに出来、将来、子どもたちが社会へ出て自立していけるような体制がとれればいいなぁと思います。2018/02/25