内容説明
マーガレット・アトウッド、マイケル・オンダーチェらを擁する現代カナダ文学の本質を、物語るように、詠うように論じた異色の文学論。カナダのプレーリー(平原)地方を代表する作家ロバート・クロウチ、初の日本語版。
目次
アメリカ発見の瞬間は続いている
統一性としての不統一―カナダ的戦略
空隙を朗唱する
無名が私の名前である
カナダ作家とアメリカ文学の伝統
隠されているものをあらわにする
ナショナリズムを越えて―プロローグ
プレーリー小説における女性恐怖―空間のエロティクス
沈黙の文法
カーニバルと暴力〔ほか〕
著者等紹介
クロウチ,ロバート[クロウチ,ロバート] [Kroetsch,Robert]
1927‐2011。20世紀カナダ文学を代表する小説家・詩人のひとり。西部三部作と呼ばれる『わが怒号する声』、『種馬男』(カナダ総督文学賞受賞)、『インディアンになって』などの小説の他、詩や評論も手がけるなど多彩な活動を展開。大学教授や編集者としても活躍
久野幸子[クノサチコ]
愛知淑徳大学文学部英文学科教授。1970年大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。1986年から1年間、英国ケンブリッジ大学にて客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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