内容説明
テロという現象の重層性にせまる12の論点!21世紀世界におけるアメリカ文化への洞察をもとに恐怖の連鎖をよみとく。
目次
第1部 歴史にひそむ恐怖(シンパシーと恐怖―チャールズ・ブロックデン・ブラウン『エドガー・ハントリー』論;失われた歴史のテロル―ディートリッヒ・ニッカーボッカーのニューヨーク探索 ほか)
第2部 戦争と恐怖(『目覚め』のテロル―ケイト・ショパンと二つの戦争;恐怖の古層―戦争物語と極私性)
第3部 恐怖の数々はジャンルに宿る(「死」を生かすための写真術―『七破風の屋敷』における再現・表象;ハリウッド・ゴシック―一九三〇年代のホラー映画に見る恐怖の構造 ほか)
第4部 共同体の中で恐怖について語ること(テロリストである可能性への恐怖―「内包」と全体主義の密やかな関係;Games People Play―『八月の光』におけるジョーと南部の権力ゲーム ほか)
著者等紹介
下河辺美知子[シモコウベミチコ]
アメリカ文学・文化、精神分析批評。成蹊大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ecriture
9
9.11以降の人文科学研究者、知識人の役割は恐怖を受けるだけの受動性を恐怖を与える能動性に転化させようという欲望に「ちょっと待て」を言うこと。もちろんそう願いたいけど…。時間が経った後も対テロ戦争を支持する知識人はどういう扱いになるのだろうか。例えばウォルツァーはイラク戦争反戦運動には加わらないと表明している。中世から続く正戦論は戦争反対!と一筋縄には片付かない。この本には賛同したい、しかし、だからこそこの本自体にも「ちょっと待て」という必要があるという書評が出てたと思う。2011/05/08
メルセ・ひすい
1
テロ=テロルの解析 テロ考 定義はあるが不明確・戦争との違い。米国がテロだと言えばテロル! 米国戦争民間会社と軍事会社の餌食。2009/12/24
-
- 和書
- うそっこ劇場