出版社内容情報
わたしに一体、何が起きているのか――?
他者からケアされ、他者に見つめられ、人は自分自身をつくりあげ、そして〈自分への接し方〉を学んでいく。ところが日常のなかで信頼を寄せていた相手から受ける虐待やネグレクト、見通しのきかない不安定な生活環境がもたらす逆境や傷つきが、手当てされないままに放棄されたとき、やがて〈複雑性PTSD(CPTSD)〉となって人を苦しめる。長期にわたる逆境体験、重篤化するトラウマ症状、不安定化する情動調整の、攻撃・自傷などの行動化、対人関係トラブルなど、複雑性PTSDの症状は多岐にわたる。
自覚できない何かが自分の身に起こる複雑性PTSDは、「わたしは誰?」というアイデンティティが失われたまま、いつの間にか「自分は生きている価値がない」という偽りのアイデンティティにすりかわってしまう。だからこそ回復過程では、再トラウマに転じない安全な方法で、「自分への理解」「自分への接し方」を学び直すことが欠かせない。
複雑性PTSDとPTSDの違い、恐怖と怒りの克服、解離の理解と対処、自分の考え方のメタ認知、エクスポージャー(曝露)の使用法、希死念慮・自殺願望への対処、物質使用との付き合い方、セラピストをとの出会い方など、専門用語を極力使わず日常的な表現やエピソードを多く用い、ひとりでも安全に学べる心理教育とコーピング(対処法)を提供し、寄り添う支援者にはトラウマインフォームドケアの視点を紹介する。
奪われたアイデンティティを取り戻し、癒しの道を歩みつづけるための、複雑性PTSDセルフケア・ワークブック。
【目次】
第1章 複雑性PTSDとPTSDの違い
第2章 恐怖と怒りを乗り越え,探求していこう
第3章 「情動制御」だけじゃない――怒りと恐怖に対するさまざまなテクニック
第4章 解離に気づき,理解して,調整しよう
第5章 メンタライゼーションと自分の考え方の捉えなおし――メタ認知方略
第6章 回避を安全に扱うには――エクスポージャー(曝露)が役立つのはどんなとき?
第7章 希死念慮や自殺願望が起きたらどうしたらいいの?
第8章 物質使用に悩んでいたら
第9章 セラピストを探そう――自分に合った支援者を探す方法
最終章 癒しの道を歩み続けよう
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