内容説明
大政奉還、王政復古の大号令で「古い制度の終焉」を見届け、さらに戊辰戦争、備前事件、堺事件の動静を探るサトウは、討幕派のみならず幕府側とも交友を結び、新政府の太政官日誌や幕府系新聞を英訳して激動日本の客観情報を得る。下巻では、1919年に第23章から再開した回想録を扱う。実録と回想を峻別して史料価値を高めた。附録として、サトウ執筆の幕末史『ケンブリッジ近代史』第11巻第28章を収録。本邦初訳。
目次
将軍政治の没落
内乱の勃発(一八六八年)
伏見で戦闘が始まる
備前事件
初めての京都訪問
ハラキリ―京都でのミカド謁見交渉
堺事件―フランス水兵殺害
京都―ミカドに謁見
江戸帰還、大坂で新たに公使信任状を奉呈
いろいろな事件―水戸の政争
会津若松占領とミカドの江戸行幸
榎本が脱走した徳川の軍艦で蝦夷を攻略
一八六九年―江戸でミカドに謁見
東京の最後の日々、故国への門出
著者等紹介
楠家重敏[クスヤシゲトシ]
1952年東京都品川区生まれ。1980年日本大学大学院文学研究科日本史専攻(博士課程後期)修了。現在、杏林大学大学院客員教授、日本大学講師、成蹊大学講師
小島和枝[コジマカズエ]
埼玉県さいたま市生まれ。2014年英国The University of York大学院人文科学科(女性学)博士課程修了(論文博士)。2017年英国The University of Edinburgh大学院教育研究科(TESOL:英語教授法)修士課程修了。現在、拓殖大学講師、拓殖大学大学院言語教育研究科講師、千葉工業大学講師、共立女子大学・短期大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。