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光人社NF文庫
フィリピン敗走記―一兵士の見たルソン戦の真実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 307p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784769823728
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

比島山中に戦い、敗れ、そして飢えた。苦闘の果てに斃れた戦友たちはもちろん、九死に一生を得て帰ってきた人たちも、黙して多くを語らず…。山岳遭遇戦とマラリヤの恐怖に加えて、“飢渇”という真の極限下におかれた敗残日本兵たちの生きざまを赤裸々に描いた衝撃の戦記。生き残り兵士の『魂』の叫びを伝える。

目次

入隊
輸送船
上陸
迷う
窮境
銃殺
斬り込み
後退
転進
水牛〔ほか〕

著者等紹介

石長真華[イシナガシンゲ]
大正7年6月、鳥取県に生まれる。昭和14年1月、姫路騎兵第10連隊入営、満州に渡る。19年8月、満州・佳木期輜重兵連隊勤務。同年9月、台湾防衛のため彰化市勤務となる。12月に台湾・高雄を出航、ルソン島へ渡る。20年9月、敗戦により米軍収容所へ収容される。21年11月に復員、故郷の鳥取県で農業に携わる。平成11年4月歿
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感想・レビュー

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モリータ

13
◆原著1975年『人肉と日本兵』自由国民社刊、本書は2003年刊。著者は1918年生、39年姫路騎兵第10連隊入営、満州・台湾を経て44年12月にルソン島へ。20年9月に米軍収容、21年11月復員、99年没。ルソン戦当時は輜重兵第10連隊所属だったようだ。◆小説仕立てで「錫(≒鉄、第10師団)」所属の輜重兵グループの山中彷徨を描く人間劇。勇ましい戦記的描写はほぼない。哲学的・科学的な「講義」をする吉村の存在など、にわかにノンフィクションとは言い難いが、序(引用コメ)にある著者の意図を汲むべきか。2022/08/07

Hirotsugu Fujii

2
ルソン島北部に上陸した圧倒的な米軍に切り込みに行った帰りに道に迷い、そののち北部の山々を連隊本部に追従するべく彷徨する兵士の話。敗走の様子を淡々とどこか諦念を感じさせる筆致で描いている。そのため、記述されている内容の厳しさを、少し距離を保って受け入れつつ、読み進めることができるのだろう。周到に準備された記述である。生還者が書く記録。(話ができすぎかもしれないが)敗戦、敗走の現実を切り取ったものと思う。少なくとも、将校の書く戦記とは異なる。祖父をはじめ国によって虐殺された日本兵、米兵、フィリピン住民に合掌。2018/07/04

千本通り

1
読んでいて気が滅入って読み進めるのがつらかった。結局最後は著者しか生き残っていないので、どこまでが本当のことなのかわからないが、米軍やゲリラと戦闘することなく、ただ山の中を彷徨して餓死に近い状態で死んでいった兵士たちの物語である。しかしフィリピンもルソン島はまだいい方で、レイテ島だと終戦後山から出てきた兵士はいなかったと。合掌。2020/09/06

もるもる

1
話が出来過ぎてる気が……? でも、読みやすかったのです。2013/11/05

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