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出版社内容情報
画業40周年を迎えた漫画家・上條淳士の「線」にフォーカスした作品集です。無駄を排した線による細密な描写と大胆な省略のコントラスト、巧みな空間構成により画面に独特の緊張感が生まれ、スタイリッシュな人物描写も相まって多くの人を魅了してきました。「線」が上條氏の表現の要であることは変わりませんが、近年は下書きにペン入れする従来の漫画の描き方から、鉛筆線でフィニッシュしてデジタルによるレタッチや調整を行うスタイルへと移行し、新たな境地を開いています。本作品集は展覧会等で発表した近年の鉛筆画作品をメインに、完成作品と初公開となる下図を並べて対比できるなど、線をじっくり味わえる内容です。自身の線のルーツや表現についてたっぷりと語ったインタビューも読み応えあり。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
38
中学生の頃、夢中で読んだ「To-y」。あの頃のどこか無機質な線も好きだったけれど、現在の生き生きとした線の美しいこと!懐かしいキャラも、また違った印象です。…でもそこがいい!忙しくて展示には行けませんでしたが、上條淳士さんの明るいツイートを読みながら(先生楽しんでこれからも描いてください!)と念を送っちゃいましたよ。…巻末の企画が流れ、作画したものの権利がうやむやにされているキャラクターを守るために公開したという美しい鉛筆画に胸が痛みました。日本はクリエイターへの敬意が足りなすぎます…。2024/11/16
ぐうぐう
22
江口寿史は漫画よりもイラストの仕事が多くなってから俄然、絵が上手くなった印象を受ける。それは当然だろう。ストーリーではなく、絵だけで表現しないといけないのだから。同じことが上條淳士にも言えるのかもしれない。近年は個展を中心に作品を発表している上條の最近の絵は、間違いなく漫画の絵とは迫力、繊細さ、あるいはオーラのようなものが高まっている。鉛筆画でフィニッシュした画をデジタルで仕上げる手法は、鉛筆が持つ勢いと柔らかさ、しなやかさ、(つづく)2024/10/02
Xi
0
大好きな漫画家の一人。To-Yは今でも大切な作品。ニヤもトーイもヒデローもヨージも、ハイネもももちゃんもみんな好き。大人になってから手に取ったSEXは夏帆、ナツ、ユキの関係性に心鷲掴みにされた。キャラもいいけれど、漫画の中に漂ってる街の空気感もいい。画業40周年でイラスト集が出てて、これもその一つ。線と生きる。確かに上條淳士のシャープな線は誰にも真似できない。描きすぎず、描かなさすぎず、ちょうどいい感じ。でも、その線も取捨選択の上で成り立ってたり、何気に描いたものだったり。インタビューもよかった。2025/03/31
たくさん
0
すらりとした姿かたち。目が大きく顔が小さい。少女漫画的なのかな?。トレース紙のようなものと仕上がったものの対比で、どう描いてベースがどうなっていてどういう風に仕上げるかが間をイメージすることでいろいろ湧いてくる。色彩のグラデーションなんかも美しい。アニメの設定資料のような感じというのもよくわかる。私も情報が少ない好きなアニメで設定の書いてある本読んだとき不思議な気持ちだったな。2025/02/20
キュー
0
申し訳ないけど上條淳士さんの最近の動向遠あまり追いかけて無かったので展示会メインな活動をしてるって知らなかった。漫画作品を最近見ないな〜なんで思ってた。改めてこういうまとまった作品集を見るとこんなに絵が上手い人だったんだって再認識した。下図と完成画と比べて見るとほぼ下図で完成しちゃってるのがすごいですね。でも完成画の方が線がはみ出してる部分があったりしてペン入れする漫画だったらそうはしないんじゃないかなって部分とかに興味が湧いたかも。未発表プロジェクトのキャラ絵は凄すぎてこれが頓挫したとか残念過ぎる。2024/11/27
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