内容説明
火災事故を殺人事件に作り上げられ、無期懲役に―。悔しさをバネに娘殺しの汚名を晴らすまで!
目次
第1部 事故が事件にされるまで(火災事故当日;逮捕されるまで;取り調べの日々 ほか)
第2部 和歌山刑務所から(無実の無期懲役囚として(二〇〇七年)
女子刑務所の塀の中で(二〇〇八年)
再審請求を申立てる(二〇〇九年) ほか)
第3部 雪冤への歩み(里見繁)(いつも、こんなに簡単に、冤罪は作られる;嘘のストーリーを作り上げる捜査機関;検察に追従する裁判所 ほか)
著者等紹介
青木惠子[アオキケイコ]
1964年生まれ。1995年7月自宅が火災事故にあい、9月火災事故を殺人事件として立件され、99年5月、大阪地裁で無期懲役判決、2006年最高裁で確定する。一貫して無実を主張し、2016年8月10日、再審無罪判決を勝ち取る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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香菜子(かなこ・Kanako)
19
ママは殺人犯じゃない―冤罪・東住吉事件。 青木惠子先生と里見繁先生の著書。火災事故を殺人事件に作り上げられ無期懲役にされるなんて絶対にあってはならないこと。冤罪事件を引き起こした裁判官や司法関係者はきちんと処罰されて非難されて社会的制裁を受けような仕組みがないと冤罪事件に苦しんだ人の無念は決して晴れない。失った時間は戻ってこない。間違えてごめんなさいで済む話ではないから。冤罪に苦しめられた人たちからすれば裁判官や司法関係者は処罰されないなんて納得いかないはず。厚顔無恥で本当に許せない話。2023/08/18
かおりん
18
小節かと思ってたらあの事件ね。義父に入浴中に放火で殺されたっていうニュースを信じてて、しばらくワイドショーでも取り上げられてたっけ。実母も共犯とされてて、2015年に釈放されたニュースも見た。2016年8月に無罪判決。冤罪までの流れや、思い込みって怖いなーと思った。朴さんとの関係はどうなったんだろう。冤罪がなくなることを願う。2017/10/04
gtn
8
「一番初め警察が悪い。その警察が調べたことを検事が起訴するか否か判断できていない。最後一番悪いのは裁判所。いくら無罪を訴えても、取調べのひどさを訴えても、検察の証拠だけ目にして全然わかってくれない。これはちょっとおかしいなと思ったらきちんと無罪と言うのが裁判所の仕事ではないか(趣旨)」20年以上冤罪に苦しみ続けた著者の言葉は重い。2018/07/22