内容説明
呉服の老舗『志ま亀』店主の“きもの”に秘めた女の生涯。
目次
嫁ぐ日まで
老舗の嫁
老舗の暮らし
古都のしきたり
母として妻として
戦時下の日々
親しき人との訣れ
敗戦を乗り越えて
高級呉服から新繊維へ
上京後の日々〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はなうさぎ
2
大正三年に京都に生まれた著者の、志ま亀の女将としての半生が、丁寧に書かれています。戦前の、贅沢な時代の華やかな逸話(花柳章太郎の衣装の話など)や、志ま亀のきもの作りを支えた名職人についての思い出なども。親交のあった瀬戸内寂聴がこの本に『一筋に生きた女』という文を寄せています。「ひとりの女の一生は、同じ時代を生きた多くの女の一生と重なり、個人史でありながら、普遍的な意味を持つ。」そんな本なので、きものに特に興味のない人でも時代を知る本として楽しめそう。
Satoru Kobayashi
1
京都で創業した老舗呉服店「志ま亀」の女主人が、美しい筆致で綴る半生記。 東京は銀座にある今の店からは想像もつかないくらい、立派な理念によって守られていた当代の頃の志ま亀に行ってみたかった。残念。2015/02/27
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