内容説明
本書では、熱に強い金属間化合物に注目しつつ、まず金属間化合物を取り扱うための一般的基礎知識について説明し、続いて金属間化合物を主体とする材料にはどのような優れた性質と問題があるのか、現在、どのような金属間化合物がどのようなところに用いられているのか等々について、できるだけ平易に解説した。単位はSI単位系、合金の組成は主にat%を用いるが、必要に応じてmass%も用いた。組成単位が自明でないときには、その都度単位を付した。
目次
“熱に強い”ということ
なぜ、特に“金属間”化合物とよばれるのか?
金属間化合物の現れ方―状態図上の特徴
金属間化合物の結晶構造と結晶構造検索の方法
どうして金属間化合物には脆いものが多いのか?
面欠陥、転位、双晶
金属間化合物中の点欠陥と拡散
金属間化合物の特異な強さ―温度上昇と共に強さも増加する現象
2相組織の金属間化合物材料―Microstructureの重要性
金属間化合物の環境脆性
高融点金属のシリサイド―超高温材料としての可能性
金属間化合物の実用化
著者等紹介
山口正治[ヤマグチマサハル]
1940年大阪府で生まれる。1963年大阪大学工学部冶金学科卒。1965年大阪大学大学院工学研究科修士課程冶金学専攻修了。1987年京都大学工学部教授、現在に至る
乾晴行[イヌイハルユキ]
1961年兵庫県で生まれる。1983年大阪大学工学部金属材料工学科卒。1988年大阪大学大学院工学研究科博士課程金属材料工学専攻修了。1996年京都大学大学院工学研究科助教授、現在に至る
伊藤和博[イトウカズヒロ]
1968年京都府で生まれる。1991年京都大学工学部金属加工学科卒。1996年京都大学大学院工学研究科博士課程金属加工学専攻修了。1998年京都大学大学院工学研究科助手、現在に至る
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