内容説明
この結末は、悲劇?それとも、喜劇?―最後の1行に評価が割れた『首飾り』はじめ、フランス自然主義の巨星がのこした屈指の傑作選。
著者等紹介
モーパッサン,ギ・ド[モーパッサン,ギド] [Maupassant]
1850年~1893年。フランスの作家、劇作家、詩人。長編小説『女の一生』などの他、数多くの短編小説がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
96
シニカルなものや怖いもの人情味のあるものなど9篇。いきいきとした語り口にとても引き込まれた。道徳観に時代を感じるけれど、キレのあるストーリーは子どもから大人まで楽しめると思う。遅いデビュー、短い生涯ながら300もの短編を残したらしい。『女の一生』しか読んでいないので、他の作品も読んでみたい。2016/10/20
にゃおんある
32
首飾り。1つの躓きが一生を左右させてしまうお話。あの大金が振り込まれた事件も、うっかりした交通事故も、人生には様々な躓きが用意されている。その人に見合った躓きが周到に準備されていて試練だと言う人もいる。苦労は買ってでもしろっていう言葉もあるくらい、同じ場所に行く手段として、誰もが通る大通りから地図にもない険しい道まであるんだよなあ。主人公は乗り越えて逞しくなった。立派だと思いつつ、楽な道ばかりを進もうとする。2022/05/24
kaoriction@本読み&感想リハビリ中
26
「ああ、モーパッサン先生よ。」荷風は言った。そして傾倒した。しかし、漱石は「共感できない」とモーパッサン先生を批判した。いやあ、私は荷風寄りですね。モーパッサン先生、素敵ですよ! こんな年で初読みだが、人間心理、心情、エゴ、人生…普遍的なテーマがじわりと余韻を残す。「首飾り」を読みたくて借りた。小学3・4年生向けに編まれた短編集だというが、わりと大人向き。「人生とはなんと奇妙で、変わりやすいものか。ほんのささいなきっかけで、破滅もすれば救われもする。」モーパッサン先生よ。もっと早くにお目にかかりたかった。2019/05/21
Shoko
22
図書館。悲劇的な話、無情を感じる話、心温まる話、恐ろしい話、皮肉な話などなど、どれも人間の本質に迫るような、鮮やかな印象を残す作品群。「首飾り」と「シモンのパパ」が好み。児童書なので、読みやすかった。2017/03/01
kei
20
サキに続いてモーパッサンを読んでみました。 サキよりは小学生向けかな?いやいやそんなことはなく・・・。 モーパッサン作品を読んだことがなかったので 取っ掛かりとして良かったです(^-^)2017/01/19
-
- 和書
- くれなゐ 集英社文庫